猫の脱毛の原因を解説。足や内股の症状がみられる病気とは?

猫の脱毛の原因を解説。足や内股の症状がみられる病気とは?

愛猫の毛が抜ける。

原因は何なのでしょうか?

猫は春に抜け変わりがありますが、室内飼いの場合、1年中続くこともあります。

病気の場合でも、かゆみがあったり、なかったり、症状もさまざま。

また抜ける場所も足や内股、全身などの特徴があります。

今回は、猫の脱毛の原因を詳しく解説していきましょう。


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猫の脱毛の原因を解説

猫の脱毛の原因を解説

猫の様子を観察していると、グルーミング(毛づくろい)をしている時間がとても長いと感じたことはありませんか?

一説によると起きている時間(約10時間)のうち1/3~1/2とも言われていますね。

これ自体は本能的なもの。

でも、1ヶ所、もしくは数ヶ所の同じ部分を集中的になめているときは要注意。

何らかの原因があると考えてよいでしょう。

脱毛を発見した場合、そのような行動がなかったか考えてみましょう。

また「なめる様子」も重要。

急に激しくなめるようになったら、かゆみが強いことが考えられますよ。

地肌が見えるような脱毛や抜け毛が異常に多いときは何らかの病気を疑ってみましょう。

脱毛を症状とする病気はたくさんあります。

まずは整理してみましょう。

【脱毛を起こす病気】

  • 皮膚糸状菌症:人にも感染する
  • ノミアレルギー性皮膚炎(ノミ刺咬症):人にも感染する
  • 疥癬症(ヒゼンダニ):人にも感染する
  • 好酸球性肉芽腫症候群
  • 尾腺炎(スタッドテイル)
  • 日光性皮膚炎
  • 食物性アレルギー
  • 接触性アレルギー
  • 猫ざ瘡(アクネ)
  • ストレスによるもの
  • 甲状腺機能亢進症
  • 副腎皮質機能亢進症

脱毛のほか、かゆみ、湿疹、フケなどの症状がみられることが多いので併せて観察しましょう。

脱毛以外に異常がない場合は、ストレスが原因でグルーミングが過剰になっていることもあります。

環境の変化などの要因がないか考えてみましょう。

一方、皮膚糸状菌症、ノミアレルギー性皮膚炎、疥癬症は、人間にも感染する可能性があります。

激しいかゆみや湿疹、脱毛などが起きるので注意が必要です。

特に皮膚糸状菌症は、一度感染すると治りにくいと言われています。

またノミアレルギー性皮膚炎は、猫を飼い始めて間もない人に多く、症状も重いとされていますね。

症状に気付いたら、すぐに皮膚科(子供は小児科)を受診しましょう。

その際、猫を飼っていることを伝える方が賢明です。

そのほか、副腎皮質や甲状腺の異常といったホルモンの病気が原因である可能性もありますね。

これらの場合、かゆみはありません。

そのかわり、多飲多尿や食欲亢進、毛づやが悪くなるなど、他に特徴的な症状がみられるので注意してみましょう。


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足や内股、全身に症状がみられる病気とは?

足や内股、全身に症状がみられる病気とは

それぞれの病気について詳しくみていきましょう。

足や内股(しっぽの付け根)の脱毛がみられる病気では、以下のものが疑われるかもしれません。

皮膚糸状菌症やノミアレルギー性皮膚炎、好酸球性肉芽腫症候群、尾腺炎です。

それぞれまとめてみましょう。

【皮膚糸状菌症】

  • 病態:人間の水虫と同種の糸状菌が感染する。
  • 症状肉球や皮膚全体(円形のもの)に紅斑がみられ、かゆみや脱毛が起こる。
  • 原因:糸状菌が弱った皮膚で繁殖する。
  • 治療:薬用シャンプーでの洗浄や外用薬(塗り薬)・内服薬での治療。

いわゆる「真菌(カビ)」が原因で「猫カビ」と言われることもありますね。

特に抵抗力の弱い子猫が感染すると悪化しがちです。

多くは足や耳、顔のまわりが脱毛し、皮膚が赤くなります(紅斑)ので、重くならないうちに早めに対処してあげましょう。

また人にも感染する病気で、特に子供の柔らかい皮膚や頭皮に感染し、紅斑や脱毛がみられることがあります。

直接の接触でなくても、タオルや風呂場のマットなどからも感染するので、消毒や小まめな手足の洗浄が必要ですね。

【ノミアレルギー性皮膚炎(ノミ刺咬症)】

  • 病態:ノミが吸血するときの唾液にアレルギー反応が起こる。
  • 症状しっぽの付け根、内股など下半身に激しいかゆみや脱毛がみられる。
  • 原因:ノミの寄生が原因であるが、アレルギーの場合は少数でも発症する。
  • 治療:ノミの駆除薬(滴下型など)および抗アレルギー薬の投与。

アレルギー体質の猫であれば、症状が全身に及ぶこともあります。

またノミが大発生すると、人にも飛びついて吸血することがありますよ。

人によって症状の程度が異なり、猫を飼い始めたばかりの人ほど、大きな腫れや水泡ができる傾向があると言われています。

【好酸球性肉芽腫症候群】

  • 病態:白血球中の好酸球が集まって肉芽腫を形成する。
  • 症状太ももや内股、お腹や首筋が脱毛し、ただれたり潰瘍ができたりする。
  • 原因:原因不明であるが、アレルギーの関与が指摘される。
  • 治療:根本的な治療法はなく、アレルギーの対する治療などが行われる。
【尾腺炎(スタッドテイル)】

  • 病態:尾腺(脂肪を分泌)に炎症が起こる。
  • 症状しっぽの付け根や内股がべたつき、毛が固まる。なめたりひっかくことで脱毛する。
  • 原因:原因不明であるが、性ホルモンの分泌異常が指摘される。皮脂の分泌が多い未去勢のオスによくみられる。
  • 治療:薬用シャンプーでの洗浄や必須脂肪酸の投与が行われる。

耳や目、口のまわりに症状がみられるときは?

耳や目、口のまわりに症状がみられるときは

耳や目、口のまわりから症状が起こる場合があります。

さまざまなケースがありますので整理してみましょう。

【疥癬症(ヒゼンダニ)】

  • 病態:ヒゼンダニが皮膚の中に寄生する。
  • 症状:顔や耳のふちから脱毛や炎症が始まる。
  • 原因:ヒゼンダニが皮膚に入り込み、長く寄生して産卵や排泄することで起こる。
  • 治療:ダニの駆除剤の投与。
【猫ざ瘡(アクネ)】

  • 病態:皮脂が詰まって起こる猫のニキビ。
  • 症状:下あごの毛が脱毛したり、頭に黒い湿疹ができる。
  • 原因:毛包に皮脂が詰まったり、細菌感染して毛包が破壊される。
  • 治療:薬用シャンプーでの洗浄や必須脂肪酸の投与が行われる。

一方、フードを変えてかゆみや脱毛が始まった場合には、食物性アレルギーが考えられますね。

またお出かけ(散歩)のあとに急に症状が出始めた場合には、接触性アレルギーを疑わなければなりません。

アレルギーの場合、アレルゲンとなっているものを食べたり触れたりしなければ症状は出ません。

同じ状況さえ避けられれば問題はありませんが、なかなかアレルゲンを特定することは難しいもの。

獣医さんに相談し、アレルゲン検査を受けてみられることをお勧めします。

そのほか、日光性皮膚炎や各種のアレルギー、ダニなどの寄生虫感染の場合、耳や目、口のまわりから症状が出ることが多いようです。

耳の場合、猫は激しく引っかいたり、頭を振ったり、床などに耳をこすりつけたりするようになります。

目や口の場合も、しきりに気にするしぐさが見られるでしょう。

放置すると症状を進行させることになります。

また思わぬ病気に進行することも考えられます。

早めに気付いてあげることが何よりも肝心ですね。

いかがでしたか?

あなたの愛猫のつらい症状が早く解消されることを祈ってこの稿を終わります。


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