【猫の顔が腫れている】とき。病気の種類によって対処法が変わる理由。

【猫の顔が腫れている】とき。病気の種類によって対処法が変わる理由。

愛猫の顔が腫れている。

飼い主なら驚いて当然です。

特に散歩猫の場合、外傷やケンカなどで何らかの細菌・ウィルスに感染した可能性がありますね。

また家猫、散歩猫に限らず、考えられる病気は数多くあります。

その病気の種類によって予後や対処法が変わることは知っておいた方がよいでしょう。

今回は、猫の顔が腫れる原因とその他の症状、そして飼い主ができる対処の仕方についてお話しましょう。


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猫の顔が腫れているときに考えられる病気とは

猫の顔が腫れているときに考えられる病気とは

猫の顔が腫れる原因について考えてみましょう。

さまざまな病気が挙げられます。

可能性として何らかの細菌やウィルスの感染・増殖が起こっていることが考えられます。

また口腔内や鼻腔内のトラブルが「顔の腫れ」という形で発見されることもあります。

これらの原因をまとめてみましょう。

【猫の顔が腫れる原因】

  • 外傷:打撲やケンカによる傷(他の猫による噛みつき、引っ掻き)からの感染。
  • 虫刺され:ハチや毒虫に対する反応。
  • 鼻の病気:副鼻腔炎(蓄膿症)、鼻咽頭ポリープ、鼻腔内腫瘍など。
  • 口の病気:口腔内腫瘍、歯の根尖膿瘍など。
  • そのほかの腫瘍:肥満細胞腫。

それではくわしくみていきましょう。

外傷やケンカの傷などから感染した場合は対処法が変わる

外傷やケンカの傷などから感染した場合は対処法が変わる

何らかの細菌・ウィルスの感染によるものは比較的多いようです。

しかし感染したウィルスの種類によっては、重篤なものが隠れている可能性があります。

対処法も全く異なったものになるので、さまざまな可能性を知っておきましょう。

もっとも身近な外傷は「打撲」によるものです。

傷がないものであっても、炎症が起きて浸出液が溜まっていることがあります。

打撲であれば直後に熱感を伴う腫れが生じます。

腫れた部位に熱感がないか調べてみましょう。

また細かな傷が生じていることもあるので、衛生状態に気を付け、患部を冷やす処置を行います。

頭部へのダメージが予測されるので、数日は様子を見守った方が無難です。

しかし、ふらつく、左右の瞳孔の大きさが異なる、よだれが多い、震え、フードが食べられないなどの様子が見られたら要注意。

脳に何らかの損傷を受けている可能性があります。

この場合は緊急性がありますので、すぐに病院に連れて行きましょう。

一方、ケンカなどによる「傷」の場合、特定されない雑菌が傷口から侵入することがあります。

化膿性の炎症が起きて膿(うみ)がたまることが多いでしょう。

数日たってから腫れや発熱が生じることもあります。

猫の顔をよく観察し、傷口の有無を確認してみましょう。

傷口を消毒して衛生状態を保つことで軽快することもあります。

しかし腫れや発熱が引かない場合は要注意です。

雑菌の感染ではなく、重篤なウィルス感染の可能性もあります。

ワクチンの接種済であれば大きな不安はないでしょう。

しかし子猫の場合や迷い猫を保護した場合、感染のリスクは否定できません。

以下の病気には特に注意が必要です。

猫免疫不全ウィルス感染症(猫エイズ)は免疫力が破壊される

猫免疫不全ウィルス感染症(猫エイズ)は免疫力が破壊される

【猫免疫不全ウィルス感染症(猫エイズ)】

  • 原因:猫免疫不全ウィルス(FIV)の感染。噛み傷から感染することが多い。
  • 病態免疫機能が破壊され、腫瘍や日和見感染(弱毒菌)を起こす。
  • 初期症状(数週間~数ヶ月間):発熱や下痢、リンパ節の腫れ。子猫では腸炎や肺炎も。
  • 無症候キャリア期(1~10年間以上):症状がなくなり、一見治ったように見える。
  • 発症期(2~4ヶ月間):発症の前兆として全身のリンパ節が腫れる(PGL期;持続性全身性リンパ節腫大期)。
  • 慢性期(1年間以上):免疫機能の破壊が進行し、口内炎、歯肉炎、鼻炎、結膜炎、皮膚炎、膀胱炎などが多発する。
  • エイズ期(数ヶ月間):免疫機能の不全が起こり腫瘍や日和見感染が起こって衰弱する。
  • 治療:抗生物質や抗炎症剤による対症療法が行われる。
  • 対処法:生活環境を整える。

病院では専用の検査を行いますが感染後2ヶ月以内では抗体が発見されない(診断できない)ことがあります。

念のため外傷などの転機があった時期を記録しておきましょう。

猫免疫不全ウィルス感染症は、長い期間にわたって進行していきます。

各期間もかなりの個体差があり一概には言えないようです。

たとえウィルスが検出されても発症まで長い期間を経る病気です。

ストレスをかけない生活を心がけたり、他の病気にかからないようにすることで生涯を終えるまで発症しないこともあります。

また発症後も長く小康状態を保つ場合もあります。

初期症状を見逃さず、生活環境を整えることが何より重要です。

【普段の生活管理】

  • ストレス要因を取り除く。
  • 新鮮なフードと水を準備する(酸化したものはNG)。
  • 免疫力をアップさせるサプリメントを与える。
  • ケージやトイレを清潔にする。
  • 室温・湿度を管理する。
  • 同居猫がいる場合は生活スペースを別にする。

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猫白血病ウィルス感染症は血液のがんを引き起こす

猫白血病ウィルス感染症は血液のがんを引き起こす

【猫白血病ウィルス感染症】

  • 原因:猫白血病ウィルス(FeLV)の感染。から感染することが多い。
  • 病態造血器官である骨髄(骨の中)が攻撃され、血液のがんなどを引き起こす。
  • 初期症状(1週間~数ヶ月間):発熱やリンパ節の腫れ、貧血、元気の消失がみられる。
  • 無症候キャリア期(数週間~3年間):症状がなくなり、一見治ったように見える。
  • 発症期(数ヶ月間):血液のがん(白血病)やリンパ腫が生じる。免疫機能が低下し日和見感染が起きる。
  • 治療:ウィルスに対する治療。がんなど発症した病気に対する対症療法が行われる。
  • 対処法:生活環境を整える。

猫白血病ウィルス感染症は、免疫機能が完成した成猫では、完治することもあり、発症率も20%ほど。

しかし免疫機能が未熟な子猫では、70~100%の高い発症率を認めます。

やはり初期症状を見逃さず、生活環境を整えることが重要になります。

生活管理の方法は、猫免疫不全ウィルス感染症の場合と同様です。

虫刺されによる毒物への反応

虫刺されによる毒物への反応

そのほか、ハチやその他の昆虫との接触による炎症反応という可能性もあります。

ハチの場合、針が残っている場合が多いのでよく観察してみましょう。

ハチやその他の昆虫の毒に反応することで、まれにアナフィラキシーショックを起こすことがあります。

呼吸の異常や意識消失などがみられたら、緊急の処置が必要です。

顔が腫れてきて気づく病気もある

顔が腫れてきて気づく病気もある

外傷や虫刺されなどの外的要因のほか、内的な疾患が原因になることもあります。

顔が腫れてきて初めて気づいたというケースも少なくありません。

口腔内や鼻腔内の病気がその悪い例です。

口腔内や鼻腔内に腫瘍ができていることもあり得ます。

鼻腔内腫瘍では鼻咽頭ポリープ(良性)と区別が難しいものです。

また鼻炎が長引くことで引き起こされる副鼻腔炎(蓄膿症)でも鼻の上が腫れてくることがあります。

一方、肥満細胞腫は、年齢に関係なく、猫の皮膚に多く発生します。

表面に脱毛がみられたり発赤して見えることがあります。

また歯周病によって歯根(顎の骨の部分)が化膿性の炎症を起こすのが根尖膿瘍です。

歯茎に膿がたまりますが、炎症が波及して顔まで腫れてくることがあります。

また膿を排出するために皮膚に穴が開くことまであり得ます。

これらの様子がみられたらすぐに病院に連れて行きましょう。

腫瘍(ポリープ)であれば切除術、特に悪性であれば化学療法などが併用されます。

炎症部位には抗生物質や抗炎症剤の投与が行われます。

いかがでしたか?

愛猫の顔が腫れるなんてショッキングなこと。

できれば避けたいものです。

しかしもし遭遇しても冷静に対処できるよう、知っておくことが大切ですね。


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