猫が口を気にするのは病気のサイン?くちゃくちゃするときに疑う3つのこと。

猫が口をくちゃくちゃして気にするような様子が見られることがありますね。
この場合、どのような原因が考えられるでしょう?
何らかの原因で口の中に違和感を感じているのであれば、それは病気のサインです。
感染症や歯周病、胃腸の障害など様々な原因が隠されているかもしれません。
今回は口の中の症状に焦点を当ててみましょう。
猫が口をくちゃくちゃ気にするのは病気のサイン
口を「くちゃくちゃ」させているところが見られたら、口の中や口のまわりに違和感を感じていること考えられます。
唾液(よだれ)が多くなっていたり、口の中に痛みや腫れを感じていたり、吐き気があることが多いようです。
これらは病気のサインかもしれません。
考えられる病気をまとめてみましょう。
- 歯周病(歯肉炎):唾液が多くなったり、口臭が強くなったりする
- 舌潰瘍:唾液が多くなる
- 口腔内潰瘍(口内炎):唾液が多くなる
- 口腔内腫瘍(がん):歯肉の出血がみられ、口臭が強くなる
- カリシウィルス感染症:唾液が多くなる
- 寄生虫感染:吐き気がする
- 胃腸炎、膵炎、腎不全:吐き気がする
- 異物の誤飲・中毒:吐き気がする
- 歯が折れている(抜けている)
- アレルギー(食事性、接触性):口の周りを気にする
- アクネ(猫ざ瘡):口の周りを気にする
猫が口を気にする原因には様々なものがあるようです。
唾液(よだれ)が多いときや吐き気がするとき、口の中に痛みや違和感があるときの3つが考えられます。
原因となる病気について詳しく見ていきましょう。
猫のよだれの原因は歯周病?
猫は犬と違って、正常の時に唾液(よだれ)を垂らすことはほとんどありません。
猫のよだれが気になったら口の中を観察してみましょう。
健康な状態の歯肉はピンク色(薄い赤色)をしており、しっかりと引き締まっています。
歯肉から出血している場合、歯周病(歯肉炎)の可能性があります。
また口臭が強くなるのも特徴です。
意外な病気が潜んでいる可能性があるので要注意です。
- 猫カリシウィルス
- 猫鼻気管炎ウィルス
- 猫白血病ウィルス
- 猫エイズなど
- 歯石の付着
【歯周病の症状】
- 唾液が多くなる
- 歯肉が赤くなる
- 些細なことで歯肉から出血する
- 口臭が強くなる
- 歯がぐらつく(抜ける)
- ひどい場合は根尖膿瘍の可能性も
歯周病の場合、ウィルス性疾患にかかっている可能性があります。
猫カリシウィルスを始め、猫鼻気管炎ウィルス、猫白血病ウィルス、猫エイズなどが代表的です。
口腔内の環境が悪化しやすく、歯周病(歯肉炎)以外にも口腔内潰瘍(口内炎)ができることがあります
その他、元気ない、食欲低下(体重減少)などの症状が見られたら注意が必要です。
吐き気がするときの原因は
胃や腸の炎症、膵炎や腎不全など他の臓器の障害が原因かもしれません。
ストレス性の胃腸炎も多く見られます。
環境の変化など猫がストレスを感じるような出来事がなかったか考えてみましょう。
また急性のものでは異物や毒物の誤飲も考えられます。
その他、瓜実条虫などの寄生虫感染の可能性もあります。
吐き気を起こす原因はたくさんありますので判別が必要です。
口の中に違和感を感じるときの原因は
この場合、食べている時に異音がしたり、食べづらそうにしているなどの様子が観察されます。
先ほどお話しした口腔内潰瘍(口内炎)もそうですが、明らかに口の中に「できもの」が出来ている場合があります。
場所や大きさにもよりますが、咀嚼するときにできものがぶつかって邪魔になっていることが考えられます。
口の中のできものは悪性の場合が多く、口腔内腫瘍(がん)である可能性があります。
歯肉の出血や口臭の他にも、あごや顔の形が変わってきて気付くこともあります。
頻度はあまり多くないと言われますが、高齢の猫にみられるケースがありますので注意が必要です。
アレルギー性反応やアクネが原因であることも
その他、口の中ではなく、口の周囲に症状がある可能性もあります。
この場合も同様のしぐさが観察されることがあります。
食事内容やアレルゲン物質との接触による「アレルギー性の反応」で口の周囲にかゆみが出ているのかもしれません。
食事内容の変化や首輪の材質が合わないことも考えられます。
直接的な原因がなかったか注意してみましょう。
その他、アレルギー反応はストレスによって引き起こされることもあります。
ストレスとの関係も疑ってみましょう。
また「アクネ」ができると、かゆみや痛みが伴います。
下唇や下あごに皮脂が詰まったり、細菌感染により毛包に炎症が起きたりしている状態です。
黒いニキビのような発疹ができ、腫れたり赤くなったりもします。
この「アクネ」を気にしていることも考えられます。
原因ははっきりと分かっていませんが、免疫やホルモン、ストレスの関与が指摘されています。
一度できると治っても再発することが多いと言われています。
猫が口を気にする「くちゃくちゃ」している様子が観察されたら、よだれ、吐き気、口の中の痛みや腫れなど様々な要素が考えられます。
それぞれの原因を疑ってみなければなりません。
中には重篤な疾患が隠されていることもあります。
見逃さないようにしましょう。
いかがでしたか?
愛猫の健康管理の参考になりましたら幸いです。