猫の育児放棄の原因とその対策は?人工保育の方法をくわしく伝授。

猫の育児放棄の原因とその対策は?人工保育の方法をくわしく伝授。

猫の出産はほとんどが安産と言われます。

愛猫の赤ちゃんが無事に生まれてきたら感激もひとしおですね。

でもしばらくの間は十分な観察が必要なんです。

普通は、すぐに動き回るようになり、母猫のおっぱいを飲んで育っていきます。

でも、ときには母猫が赤ちゃんの面倒をみないケースもあるんです。

そんなとき、親猫の代わりにお世話をしてあげなければなりません。

今回は、猫の育児放棄の原因、そして人工保育の方法について、くわしくお話ししましょう。


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猫の育児放棄の原因とは

猫の育児放棄の原因とは

猫に限らず、動物の母親は「育児放棄」といって、子供を育てるのをやめてしまうことがあります。

それは出産の途中や直後から始まることもあるんです。

出産の途中で息むのをやめてしまったり、へその緒を切らなかったりすることも。

また母乳を与えなかったり、温めたりせず放っておいて、子供を死なせてしまうこともあります。

ときには食べてしまうこともあるというから驚きですね。

ではどうして育児放棄が起きるのでしょうか?

これは猫自身の問題や周囲の環境、また飼い主さんが関係することもあるんです。

猫自身に原因がある場合は

性成熟したあととはいえ、あまり早すぎる出産は避けたほうがよいかもしれません。

人間でいえば、生理が始まったに過ぎない時期だからです。

繁殖させるのは、体が十分に成長したのを見極めてからにしましょう。

また猫自身の性格も影響するようですね。

神経質であったり、ひどく怖がりな性格であったりすると、些細なことで育児放棄に至ることがありますよ。

さらに、何度か出産しているのにどうしても子育てができないという猫もいるようです。

ここまでくるとその猫の特性なのかもしれませんね。

環境や飼い主さん自身に問題がある?

産箱など落ち着ける環境が作れなかったことで、猫がストレスを感じてしまうことがあります。

出産間近になったら早めに産箱の準備をして、そこが安全な場所であることを教えてあげましょう。

騒音や振動、外敵(仲の悪い同居猫や犬など)のために落ち着けないことも考えられます。

周囲の環境にも十分な配慮をしてあげましょう。

また飼い主が構いすぎるのもよくありませんね。

飼い主と母猫の信頼関係ができていれば、出産に立ち会っても問題はありません。

でも十分な関係ができていないうちは、猫が不安を感じることが多いんです。

心配だからといって、あまり頻繁に産箱をのぞいたり、赤ちゃんに触ってしまうのもよくありませんね。

恐怖を感じ、子猫を守ろうするあまり、食べるという極端な行動をとることすらあるんです。


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子猫の人工保育の方法をくわしく伝授

子猫の人工保育の方法をくわしく伝授

まずは出産の段階からお話しましょう。

母猫は赤ちゃんが出てくると1匹ずつ羊膜を食べて破り、へその緒を切って、体をきれいになめてあげます。

でもこの一連の行動をしないことがあるんです。

これが育児放棄と呼べる最初かもしれませんね。

また育児放棄でなくても、子猫が1匹だけ体が弱かったり、動きが悪かったりすることもあります。

母猫のおっぱいにありつけない赤ちゃんがいる可能性があるんですね。

そんなときは人工的な保育が必要ですよ。

放っておくと子猫が死んでしまうかもしれません。

それでは人工保育についてお話していきましょう。

【人工保育で必要なこと】

  • へその緒を切る
  • 子猫の清潔(生まれた直後)
  • 保温と寝床づくり
  • 授乳(哺乳)
  • 排泄の手伝い

へその緒を切らないときはどうする?

羊膜を破り、子猫のおへそから2cmのところを糸でしばり、しばった部分から1cm母親側を消毒したはさみで切りましょう。

そして呼吸をしていることを確認したら、ぬるま湯に入れてやさしく洗います。

洗ったらタオルに包んで湿り気をとりましょう。

次は体を冷やさないようにすぐに保温です。

保温の方法は?

生まれてから1週間程度は自分で体温調節ができません。

ダンボール箱を浅く切って、毛布やバスタオルを敷き、その上にペットシートを重ねるとよいでしょう。

保温はペットヒーターがよいですが、手持ちのものがなければ湯たんぽかペットボトルにぬるま湯を入れて代用します。

1週齢は29~32℃、2週齢は26~29℃、3週齢は23~26℃が適温です。

3週齢を過ぎると体温調整も徐々にできるようになってきますが、「低体温症」には注意が必要。

呼吸が速く、ぐったりとして元気がないときは低体温症を疑いましょう。

寒さのほか、ショックやケガ、先天性の心臓病などでも起こることがあります。

毛布にくるんで、体をさすりながら体温が戻るのを助けます。

急に温めると血流が一気に早くなるのでショックを起こすことがあります。

急激な加温は避けましょう。

人工哺乳はどうする?

生まれてきた赤ちゃんはまだ目が見えません。

母親の体温や匂いを頼りに乳首を探していきます。

母親がおっぱいを与えようとしない場合、またおっぱいにありつけない赤ちゃんがいた場合は人工哺乳の必要がありますね。

育児拒否がみられなくても、子猫が均等におっぱいを飲めているかチェックするとよいでしょう。

子猫に色違いの毛糸を巻き付けて印をつけるとわかりやすいですね。

体重を測って、1日当たり10~15g程度増えていれば問題ありません。

おっぱいが飲めていない子猫は、落ち着きがなかったり、鳴き続けていることがあります。

様子を観察することでも気付くことができますね。

どうしてもおっぱいにありつけない子猫が出てきたら人工哺乳に切り替えましょう。

【人口哺乳の方法】

  • 子猫を膝にのせ、首の後ろをやさしくはさんで固定する。
  • 頭は少し上向きになるようにする。
  • 哺乳瓶かスポイト、針のない注射器を用いる。
  • 子猫用ミルクを35~37℃程度に温める。
  • 間違って気管入らないように飲み込んだのを確認して少しづつ与える。
  • 昼間は2~3時間おき
  • 夜中は4時間おき
  • 1週齢で13ml/日
  • 2週齢で17ml/日
  • 3週齢で20ml/日
  • 4週齢で22ml/日

子猫用のミルクは市販されているので心配は無用です。

成猫よりも必要なたんぱく質や脂肪を多めに含みます。

粉タイプでも液体タイプでも子猫が好むほうでよいでしょう。

人間用の牛乳は厳禁です。

たんぱく質や脂肪が不足し、栄養失調になるおそれがあります。

また猫には消化しにくい成分も入っているので下痢をすることがあります。

人工哺乳がうまくいかないときは、口や鼻からカテーテルを通して与える方法もあります。

体重が増えない、排泄がないときも獣医さんに相談してみましょう。

4週齢で離乳食を始めます。

専用の離乳食も市販されていますが、子猫用のフードを用いる方法もあります。

最初は、子猫用フード:子猫用ミルクを1:3の割合で与えます。

子猫の口に塗ってゆっくり食べさせます。

そして徐々にミルクの量を減らしていきます。

8週齢を目途に徐々に行い、遅くとも12週齢で完全に子猫用フードに切り替えるとよいでしょう。

新鮮な水はいつでも飲めるように用意してあげましょう。

排泄の手伝いはどうする?

排泄も最初は手伝わなくてはなりません。

ミルクを飲ませた後は、ぬるま湯で湿らせたガーゼやティッシュを指に巻き、肛門と陰部をやさしく拭く感じで刺激します。

排尿・排便後も清潔を保ってあげましょう。

3週齢を過ぎると子猫はひとりでできるようになります。

トイレのトレーニングも開始していきましょう。

いかがでしたか?

愛猫の無事な出産と順調な子育てを祈っています。

子猫の育て方については誌面の都合上、別の稿に譲りますね。


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