猫の鼻が湿ってるときと乾いてるときの違いは?病気になるとこう変わる。

猫の鼻の先は「鼻鏡」と呼ばれます。
普段は冷たくしっとり湿っている状態ですね。
逆に乾いてると発熱や脱水症状などであることが多いようです。
昔から猫の鼻が乾いてると病気と言われる理由ですね。
しかし一概にそうとは限らないようです。
今回は、猫の鼻からわかることについてまとめてみましょう。
猫の鼻が湿ってるときは健康?
猫の鼻の先は「鼻鏡」と呼ばれます。
普段は少し粘り気のある液体が、腺細胞(鼻腺、涙腺)から分泌され、鼻の表面を覆っています。
触ってみると冷たく適度の湿り気を感じることができますね。
しかし分泌物が多かったり、膿のような鼻水が出たり、くしゃみが出ている場合は病気の可能性が考えられます。
鼻が湿っていても健康とは言えないケースですね。
また猫の年齢によっても症状や原因が異なる場合もあります。
鼻水やくしゃみ症状などの原因を年齢別にまとめてみましょう。
0~4歳ぐらいの若い猫
「鼻炎」「気管支炎」「肺炎」など、呼吸器系の病気が考えられます。
特に散歩猫や拾われてきた猫はかかる可能性が高いと言われます。
これは他の猫と接触する機会が多く、さまざまなウィルスや細菌に感染する可能性が多いからですね。
5~8歳ぐらいの猫
「鼻咽頭ポリープ(良性腫瘍)」の可能性があります。
鼻からのどにできたポリープによって呼吸がしにくくなり、鼻水がたまることがあります。
細菌感染を伴う場合、黄色や緑色の鼻水が見られるので注意が必要です。
また「歯周病」のリスクが増す年代と言われます。
歯垢が歯石になり、歯周病に発展すると徐々に歯根が溶け、鼻につながる穴を作ってしまうことがあります。
鼻に通じる穴ができると口の中の雑菌が鼻に入り、膿を持つことがあります。
8歳以上の高齢の猫
高齢になると、「がん」のリスクが高まってきます。
鼻にがんが発生することが原因です。
がんが大きくなるにつれて顔の一部が大きく膨らんでくることがあります。
すべての年代の猫では
「クリプトコッカス(真菌)」による感染が考えられます。
粘っこい膿のような鼻水や血液の混じった赤い鼻水が見られることがあります。
その他、鼻の周囲や肉球にしこりができるなどの皮膚症状を示すこともあります。
注意して観察してみましょう。
次に季節的な影響もあるでしょう。
「春先」は、花粉症などの「アレルギー性」のものが多いようです。
アレルギーの場合、季節に関係なく、部屋の芳香剤やアロマオイルなどの刺激に反応することもありますので注意が必要です。
「冬」は、「猫風邪」などの感染症が多い時期です。
特に鼻水の色が緑や黄色の場合は注意が必要。
鼻が詰まって口呼吸になったり、匂いが分からないために食欲が低下することもあります。
また元気がなかったり、急な発熱に気付いたら感染の可能性を疑ってみましょう。
特に子猫では重篤な状態に陥ることがあるので要注意です。
応急処置(予防法)は環境を整えること
鼻水やくしゃみ症状の応急処置(予防法)をまとめてみましょう。
- 温度(25℃程度)を保つ:鼻の粘膜を刺激しない
- 湿度(50~60%程度)を保つ:ウィルスなどを舞い上がらせないため
- 空気清浄器の設置:花粉、ハウスダストなどのアレルゲンの除去
- 定期的なブラッシング:被毛に付着したウィルスやアレルゲンを入れないようにする
猫の鼻が乾いてるときは病気?
鼻が乾いているときも何らかの異変が起きている可能性があります。
しかしそれだけでは判断することは難しい場合も。
あくまでも普段と異なる点に注目してみましょう。
さまざまな可能性があります。
以下にまとめてみましょう。
発熱や脱水症状の場合が一般的
猫は発熱したり、体が脱水症状に陥ると鼻が乾燥することがあります。
最も一般的な症状と言えるかもしれません。
猫の平熱は37.5~39℃程度。
39.5℃以上であれば発熱していることが考えられます。
その他、尿の量が少ない、呼吸が荒い、震えているなどの症状があれば注意しましょう。
鼻腺が詰まっている場合は涙が出る
鼻が乾いて、涙も一緒に出ている(目が潤んでいる)場合、鼻腺が詰まっていることが考えられます。
鼻先の分泌物は鼻腺と涙腺の腺細胞から作られています。
そのため、片方の鼻腺が詰まると涙腺の方の働きが活発になります。
いつも乾燥しているのは加齢によるもの
病気ではありませんが、いつも乾いている場合は加齢の影響が考えられます。
一時的なものとの判別が必要です。
運動後や興奮していた場合は普段の状態と比べてみましょう。
応急処置は症状別に考える
鼻が乾いている場合の応急処置を症状別に考えてみましょう。
- 食欲低下があるとき:肉類を与える。フードをふやかして温めたり、香りの強いものを与える。
- 脱水が疑われるとき:飲水量を増やす。
- 急激な発熱があるとき:首の後ろを冷やす。
いかがでしたか?
猫の鼻は健康のバロメーターと言われます。
湿ったり、乾いたりしている場合、さまざまな原因が考えられますね。
しっかり観察して普段との違いに気づいてあげましょう。