猫の肥満の解消方法は?体型チェックから病気の予防対策まで詳しく解説。

最近、愛猫が太ってきたみたい。
動きが鈍くなって、高いところに跳び上がれなくなった。
毛づくろいがヘタクソになった。
こんな様子が見られたら肥満のサイン。
今回は、猫の体型チェックから肥満の解消方法、そして病気の予防対策まで詳しく解説していきましょう。
猫の体型チェックで肥満を予防しよう
いつも見ている愛猫の変化には意外と気づきにくいもの。
猫は肥満になると猫らしい行動ができなくなってしまいます。
なんとなく動きが鈍くなった。
高いところに跳び上がったり、一気に降りたりするのを躊躇するようになった。
陰部まで気づくろいができなくなった(体の脂肪が邪魔になる)。
爪とぎなどの習慣がなくなってきた(体を動かすのが嫌になる)。
これらは明らかな肥満のサインですね。
「でぶ猫」もキャラクターとしてカワイイという見方もできますね。
でもさまざまな病気を招いたり、ケガを負ったりすることもあります。
また無用なストレスの原因になる場合もありますよ。
できれば普段から予防してあげたいもの。
では、簡単な体型チェックをしてみましょう。
簡単な体型チェックの方法は
脂肪が付きやすいのは、お腹とお尻の周りですね。
特にお腹とお尻に注目して、見た目や触った感じで判断するのが1つの方法です。
- 上から見たとき:前足の後ろと後ろ足の前にくびれはある?(肩甲骨・お腹・お尻の区別がなければ肥満傾向)
- 横から見たとき:お腹のラインが床と平行か?(下腹やお腹全体が膨らんでいたら肥満傾向)
- 後ろ足で立たせたとき:お腹のラインがまっすぐか?(お腹の部分が垂れ下がっていたら肥満傾向)
- 触ったとき:前足の付け根から腰にかけて肋骨の凹凸が確認できるか?(はっきりわからなければ肥満傾向)
メスは脂肪量が多く、筋肉量が少ないのでオスと比べてお腹が出やすい傾向があります。
また出産経験のある猫もお腹の皮膚が伸びるのでたるみやすくなりますね。
この場合、触った感じで判断するとよいでしょう。
そのほか、適正体重で判断することもできますよ。
一般に成猫では、オスなら4~6kg、メスなら3~5kgが平均体重とされますが、個体差があり、猫種によっても開きがあります。
その猫の1歳のとき(人間でいえば18歳)の体重を記録しておいて、目安にするとよいでしょう。
またダイエットをする場合は、獣医師に相談し、年齢の要素も考慮した目標体重を設定してもらうと安心です。
太りやすい体質の猫っている?
散歩猫と違って室内猫では、特に運動不足になりやすいもの。
またあまり活発でない猫は、筋肉量も少なく基礎代謝が低いことが多いですね。
この場合、食べる量が少なめでも太りやすい傾向にあります。
また去勢・避妊手術を受けた猫は太りやすいとされています。
ホルモンのバランスや繁殖行動に費やすエネルギーが不要になったことが原因ですね。
肥満の解消方法と病気の予防対策とは
肥満の予防と解消は、やはり食事のカロリーと運動量です。
適切なカロリーと適度な運動は人間の健康管理と同じですね。
まずは体重に応じたカロリー量を目安に考えましょう。
適切なカロリー量とは?
- 2kg:140~180kcal
- 4kg:280~360kcal
- 6kg:420~540kcal
- 8kg:560~720kcal
- 2kg:100~140kcal
- 4kg:200~280kcal
- 6kg:300~420kcal
- 8kg:400~560kcal
これらはあくまでも健康な猫の標準値です。
急激なダイエットは危険。
まずは現在の摂取カロリーを計算し、標準値と比較してみましょう。
そのうえで、獣医師とも相談し、具体的なカロリー量を決めるのがベターですね。
また猫にとってはダイエットなんて関係ありません。
急にいつもの食事量がもらえなくなるとストレスも大きいもの。
ある程度は満足感を与える工夫も必要です。
- 低カロリーのフードに変更する。通常のフードに混ぜながら少しづつ入れ替える。
- 食事の回数を増やして量を減らす。1日2回を4回に増やし量はそれぞれ半分ずつに。血糖値の安定にも。
- ドライフードをウェットフードに変更する。水分量の確保と量のカサ増しが可能。
- フードを減らし、代りにオカラやゆでたキャベツを混ぜることでカロリーオフとカサ増しが可能。
太ってしまった後に急激な運動をさせるのも猫にとっては大きな負担。
ケガをさせたり、臓器に負担をかけてしまうかもしれませんよ。
予防の場合とは分けて考えましょう。
まずはカロリーを徐々に減らしながら、運動量も無理なく増やしてあげたいものですね。
室内猫では運動量を確保しよう
猫は身を守る本能から、自分の周囲全体を見渡せる高い場所に登ろうとします。
また狩猟本能から、動くものにはとりわけ興味を示しますね。
これら猫の習性を利用するのが1つの方法です。
また飼い主とのコミュニケーションを図るためにも積極的に関わってあげましょう。
- キャットタワーを用いる(肥満予防)。
- 天井付近にキャットウォークを設置する(肥満予防)。
- 家具に猫が登りやすいように配置する(肥満予防)。
- 階段を利用する。
- 猫じゃらしなどを用いる。
- 1匹でいるときも遊べるような動くおもちゃを用意する。
- 音の出る紙袋やコンビニ袋などをおもちゃにする(誤嚥に注意)。
肥満が原因になる病気は?
肥満といえば、人間なら糖尿病や心臓病などを連想しますね。
猫もこの点では同じです。
でも肥満猫ならではの病気もあるんです。
- 脂肪肝:食事の量を急激に減らすと発症しやすくなるので注意が必要。
- 皮膚病:十分に毛づくろいができず、皮膚を清潔に保てないため(陰部も)。
- 膀胱炎・尿石症:動かないことから飲水量が減ったり、トイレの回数が減るため。
いかがでしたか?
この稿があなたの愛猫の美容とこれからの健康のお役に立てることを願います。