猫のストレスサインと病気の関係性!体と行動にあらわれる症状を徹底解説。

猫はとても保守的な生き物。
身の回りの変化がとても苦手です。
ストレスを感じると体や行動に色々な症状があらわれます。
気づかないうちに病気になってしまうことも。
愛猫が発するストレスサインを見逃さないようにしましょう。
猫の体と行動にあらわれるサインとは
猫がストレスを感じると、体や行動に様々な変化があらわれます。
最近、よく怒るけど原因がわからない。
おかしな行動をするようになった。
あなたの愛猫にも気になる変化はありませんか?
もしかしたら「ストレスサイン」かもしれません。
体にあらわれる症状の原因は交感神経だった
- 瞳孔が開く。
- 鼻の色が濃くなる。
- 耳を伏せる。
- 体勢を低く構える。
- しっぽを隠す。
- 肉球に汗をかく。
- 呼吸が荒くなる。
- 脈拍が増える。
- 過敏になって「シャーッ」と鳴く。
まるで「けんか」してるみたいですね。
これには「自律神経」が関係しています。
猫も人間と同じで、活動中は「交感神経」、休息中は「副交感神経」が働きます。
ストレスや緊張を感じると「交感神経」が興奮してこのような変化が起こります。
これは緊急事態に備えて身構えている様子なんです。
困った行動が見られても叱るのは禁物
- 何度も大声で鳴く。
- 激しく動き回る。
- 同じところをなめ続ける。
- 毛づくろいの時間が長くなる。
- 爪とぎの時間が長くなる。
- ごはんを食べない。
- 食べ物でないものを食べる。
- トイレの粗相が増える。
- スプレー行為(尿の噴射)をする。
このような行動はストレスサインです。
でも叱ったりするのは禁物です。
先ずはストレスとの関係を疑ってみましょう。
では猫はどんな時にストレスを感じるのでしょうか?
猫がストレスを感じるのはこんなとき
猫が感じるストレスの原因を3つに分けて見ていきましょう。
- 引っ越しする。
- 部屋の模様替えをする。
- 新しい家電や家具を買う。
- 自分のトイレやベッドが新しくなる。
- トイレやベッドの場所が変わる。
- 大きな音がする(工事の音など)。
- 留守番する機会が急に増える。
- 新しい猫や犬を家に迎えた。
- 同居猫、同居犬より立場が弱い。
- 野良猫が近くに来るようになった。
- 飼い主の結婚や出産で家族が増えた。
- 子どもが近くにいる。
- お客さんが滞在している。
猫にとっては、単調な生活が一番安心できる状態なのです。
繰り返されたパターンが崩れることでストレスを感じます。
なるべく環境は変えないようにしましょう。
ストレス刺激が続くと病気の原因になることもありますよ。
ストレスが原因で起こる病気とは
ストレスは免疫力を低下させたり、胃腸や皮膚にも悪い影響を与えます。
よく見られる症状をまとめてみましょう。
- 猫風邪:免疫力が低下し、感染しやすくなる。
- 胃腸症状:胃の粘膜が傷つき、嘔吐や食欲不振がみられる。下痢や便秘を繰り返す。
- 膀胱症状:感染や尿石がなくても頻尿や血尿がみられる。
- 脱毛症・皮膚炎:同じところ(お腹や太ももなど)をなめ続けることで、脱毛や皮膚炎が起こる。
この中で気になる症状はありませんでしたか?
ストレスはいろいろな病気の原因にもなるものです。
ではストレスの予防法や解消法はないのでしょうか?
3つの原因から見た予防法と解消法
ストレスの予防法や解消法を3つの原因ごとに見ていきましょう。
<引っ越しの前>
- 猫の食器や寝床、トイレは新しいものに変えない。
- 慣れた家具はなるべく持っていく。
- 猫のにおいがついたもの(ソファや布製品)は残しておく。
<引っ越しの後>
- 食事場所、寝床、トイレは近いところに配置する。
- 最初は狭い範囲で生活できるようにする。
- 徐々に行動範囲が広がるのを待つ。
- 無理に外に注意を向けようとしない。
- 逃げ込める場所を確保する。
- 隠れている間は近づかない。
- リラックスタイムを邪魔しない。
- 留守番をしていることをなるべく感じさせない。
- 退屈しないようにひとりで遊べるおもちゃを用意する。
<新しい猫や犬を家に迎えたとき>
- 最初は生活スペースを分ける。
- 定期的にスペースを入れ替えてにおいを混ぜる。
<野良猫が近くに来るようになったとき>
- 野良猫の存在を感じさせないようにカーテンで遮る。
- 気になり始めたら飼い主に注意を向けさせる。
<同居猫、同居犬より立場が弱いとき>
- 食事とトイレのスペースは見えないところまで離す。
- 同居犬の場合は、周囲を見渡せる高いところに猫の専用スペースを作る。
- 特に大声を出したり、乱暴に触る子どもは苦手。
- 子どもの姿が見えないところに猫の生活スペースを作る。
- 子どもと「猫が隠れている時は知らんふりする」などのルールを決める。
猫はパーソナルスペースがあると安心します。
また自分のニオイがついたものは安心材料です。
「ここにいれば絶対安心」と思える場所が必要なんですね。
では最後に猫が安心できる場所作りの注意点をまとめてみましょう。
- 四方が囲まれているものを選ぶ。
- 薄暗いところに置く。
- 場所は猫に決めてもらう(いつもいる場所)。
【隠れ場所や避難場所を用意する】
- 寝床とは別にリラックスできる場所を作る。
- 周囲を見渡せる見張り台を作る。
- 飼い主の近くやメインの寝床の近くに段ボールや紙袋を置く。
- 段ボールは異なった大きさや形のもの(フィット感など)を試してみる。
【食事場所やトイレはいつも清潔にする】
- 食事場所やトイレは静かなところに置く。
- いつも清潔にしておく。
- 小まめに掃除できないときは2ヵ所に作る。
いかがでしたか?
愛猫の体や行動にあらわれるストレスサインを見逃さないこと。
そしてストレスの原因を理解してあげることが大切です。
適切な対処がこれからの健康にもつながります。