猫の冬の過ごし方をくわしく解説。その対策法は間違っているかも!

愛猫が初めての冬を迎える。
毎年体調を崩すのが気掛かり。
お留守番のときが心配。
飼い主さんの悩みが増える季節ですね。
「いつもの対策法で本当に大丈夫?」
今回は、猫の冬の過ごし方について、くわしく解説していきましょう。
猫の冬の過ごし方をくわしく解説
猫は、季節の変化を本能的に感じています。
皮膚や被毛にあるセンサーで温度や気圧の変化などを敏感に察知するのです。
暑さよりも寒さの方に敏感で、見た目や行動にさまざまな変化が見られます。
被毛(冬毛)、食事や飲水の量、そして居場所などの変化に気付くことでしょう。
簡単にまとめてみましょう。
- 冬毛に変わる:オーバーコートが伸びる。アンダーコートが増える。モフモフ感が増す(首のまわり)。
- 食欲が増す:食べる量を増やして脂肪を蓄える。
- 飲水量が減る:体温を下げる必要がなくなる。
- 居場所が変わる:体を温められる場所を探す。
- 日向ぼっこが増える:日光に当たる時間を確保する(骨の生成に必要あビタミンDの生成のため)。
- 睡眠時間が増える:消費カロリーを抑えようとする。
- 丸くなって寝る:体表面積を減らして放熱量を抑えようとする。
- 猫同士や人とのスキンシップが増える:他者の体温で温まろうとする。
猫は、寒さにとても敏感です。
さまざまな冬支度を自分ですることができるんです。
「猫はこたつで丸くなる~♪」なんていう童謡は猫の生態そのものを表していますね。
陽が当たる場所で日向ぼっこしたり、狭いところに入って自分の体温で温まったり、暖房器具の前に陣取ったりするのは定番。
そのほか、炊飯器の上やお風呂のフタの上など、暖かいところを見つける天才です。
だから飼い主が必要以上に心配することはないんです。
最低限必要な寒さ対策とは
猫は、最低限の対処で、十分快適に過ごすことができます。
以下にまとめてみましょう。
- 四方が囲まれているベッドを用意する:空気が逃げず、体温で温まることができる。
- 猫が登れる高いところ(棚の上など)にベッド(毛布)を用意する:暖かい空気が上部に移動するため。
- 自由に往来できる場所にペット用ホットマット(猫の体温を利用)を敷く:電気を使わないためリスク減。
- 水飲み場を増やす(ウェットフードに変える):飲水量が減って「尿石症」になりやすいため。
- フードの量は増やし過ぎない(ウェットフードに変える):食欲が増進して肥満になりやすいため。
一方、「子猫」は、まだまだ体温調節が苦手です。
また「老猫」では代謝が低下していたり、被毛が薄くなっていて、防寒が十分でないことが考えられます。
「低体温症」や「免疫力の低下」を起こさないように注意してあげましょう。
その対策法は間違っているかも
飼い主さんが、愛猫を心配するあまり、過剰に寒さ対策を行うと逆効果になることがあります。
「脱水」や「熱中症」、「低温やけど」などの事故につながることも。
良かれと思ってしたことが裏目に出ないとも限りませんよ。
冬の意外な落とし穴について押さえておきましょう。
- 留守番時にエアコン(暖房)をつけっぱなしにする:暑くなっても逃げ場がなくなる。
- 留守番時に床暖房を使っている:暑くなっても逃げ場がなくなる。
- こたつの中に自由に入らせている:出られなくなる恐れがある。
- ストーブの前に陣取っているが好きにさせている:被毛の一部に熱が集まって「やけど」することがある。
- ホットカーペットを使用している:「脱水」「熱中症」「低温やけど」を起こすことがある。
- 暖かい部屋にトイレを移動させている:慣れない場所では警戒して我慢することがある。
特に留守番中の事故には注意が必要です。
「エアコン」は、飼い主がいないときは切るか、暑くなったら移動できるようにドアは開けておきましょう。
「床暖房」も同様ですが、キャットタワーやその他、猫が登れるスペースがあればよいでしょう。
「こたつ」は電気が入っていなくても1隅を開けて確実に出入りできるようにしておきましょう。
「暖房器具(ストーブ、ヒーター類)」を使うときは柵を使ってあまり近づけないようする方が無難です。
「ホットカーペット」を使用するときは、上に毛布などを1枚敷いておくとよいでしょう。
温度も極力低めに設定しておく方が安全です。
「トイレ」は移動せず、もう1つ新たに用意して選択させる方が有効です。
いかがでしたか?
貴方の愛猫が、健康で快適な冬を過ごせることを祈ってこの稿を終わります。