猫の感染症で人にうつるもの。その種類と症状のポイントとは?

猫の感染症で人にうつるもの。その種類と症状のポイントとは?

愛猫がかわいいからといって、あまり接触し過ぎるのもよくありません。

猫の感染症で人にうつるものはたくさん存在します。

「人獣共通感染症」と呼ばれ、なかには大きな影響を与えるものもありますよ。

特に抵抗力の弱い子どもや持病のある場合など、知らないうちに感染したり、重症化したりすることもあるんです。

猫からうつる感染症の種類は?

早期発見に役立つ症状のポイントや感染経路は?

それではしっかりおさえていきますよ。


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猫の感染症で人にうつるもの

猫の感染症で人にうつる

動物から人にうつる感染症を「人獣共通感染症」または「動物由来感染症」と呼んでいます。

猫との濃厚な接触は危険な場合があります。

またお手入れの最中など突発的に引っ掻かれたり噛まれたりするのもよくあることです。

特に節度を知らず、猫の扱い方もへたな子どもでは感染する機会が多いかもしれません。

また抵抗力の落ちているときや持病がある場合など、思いがけなく重症化することもあります。

猫から人にうつる病気を整理してみましょう。

【人と猫の共通感染症】

  • 猫ひっかき病:猫の爪や歯(口)に付着する菌が感染する。
  • 皮膚糸状菌症:真菌(カビ)が皮膚に感染する。
  • パスツレラ感染症:猫の爪や歯(口)に付着する菌が感染する。
  • ノミ刺咬症:猫を飼い始めて間もない人に多い。
  • カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症:持病がある人は要注意。比較的新しい病気。
  • 犬・猫回虫幼虫移行症:有効な治療法がない厄介な病気。
  • トキソプラズマ症:発熱や下痢・嘔吐がみられることもあるが多くは無症状。妊婦さんは要注意(胎児への影響)。
  • コリネバクテリウム・ウルセランス症:まれであるが、発熱や喉の痛みを起こす。猫からの飛沫感染に注意。
  • Q熱:まれであるが、発熱や頭痛を起こす。猫の排泄物や流産胎児から細菌を吸引することで感染する。
  • SFTS(重症熱性血小板減少症候群):まれであるが、猫に寄生したマダニがSFTSウィルスを媒介することで感染する。

人から猫にうつることはある?

人から猫にうつることはある

逆に人から猫にうつしてしまう病気もあるのでしょうか?

人のインフルエンザなどのウィルスは、猫の受容体では受け取ることができないため感染することはありません。

しかし「結核菌(マイコバクテリウム症)」に関しては、可能性はゼロではないと言われています。

一方、直接的なものではありませんが、人や同居犬がノミやダニを家に持ち帰ってしまうことがあります。

草むらなどに入ったときは衣類や靴についた土に注意しましょう。


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感染症の種類と症状のポイントとは

感染症の種類と症状のポイントとは

それぞれの感染症の特徴についてお話しましょう。

猫と人では症状が異なります。

また感染経路を知っていれば効果的に予防できますね。

ポイントを整理してみましょう。

【猫ひっかき病】

  • 原因菌:猫の血液中に生息するバルトネラ菌をノミが媒介する。
  • 感染経路:菌を含んだノミのフンに触れた猫の舌や爪に触れる(噛まれる、引っ掻かれる)ことで感染する。
  • 猫の症状:猫自身に症状はない(常在菌)
  • 人の症状:3日~数週間で赤い発疹ができ、さらに1~2週間でリンパ節が腫れ、痛みや発熱、倦怠感を伴う。
  • 人の治療法:自然治癒するが、ひどい場合は抗生物質の投与やリンパ節の切除が行われる。
【皮膚糸状菌症】

  • 原因菌:皮膚糸状菌(真菌:カビ)
  • 感染経路:感染している猫と接触することで感染する。子供の柔らかい皮膚や頭部に感染しやすい。再発が多い。
  • 猫の症状:皮膚や肉球などに紅斑を伴う炎症が起こってかゆがる。炎症部位が脱毛することも。子猫に多い。
  • 人の症状:首筋やお腹、二の腕など軟らかい部分に円形の紅斑ができ、かゆみを伴う。頭では脱毛も。
  • 人の治療法:抗真菌剤の塗り薬や飲み薬の投与(猫も)。猫に対しては薬用シャンプーなども。
【パスツレラ感染症】

  • 原因菌:多くの猫の口内にいるパスツレラ菌
  • 感染経路:猫に噛まれたり引っ掻かれたりするほか、口うつしなどで呼吸器感染することも。
  • 猫の症状:猫自身に症状はない(常在菌)
  • 人の症状:30分から2日で傷口が赤く腫れ上がり、激痛を感じたり発熱したりする。糖尿病では重篤化も。
  • 人の治療法:抗生物質が著効する。
【ノミ刺咬症】

  • 原因:ノミ
  • 感染経路:猫に大量発生したノミが人の皮膚にもうつって吸血する。
  • 猫の症状:ノミが寄生した部分に発疹ができてかゆがり脱毛が生じる。子猫に多い。
  • 人の症状:刺されると紅斑や水泡ができ、かゆみを伴う。猫を飼い始めたばかりの人は強い症状が出やすい。
  • 人の治療法:かゆみ止めの塗り薬。猫にはノミ駆虫薬。
【カプノサイトファーガ・カニモルサス感染症】

  • 原因菌:カプノサイトファーガ・カニモルサス
  • 感染経路:猫に噛まれた傷口から感染する。糖尿病や肝硬変、癌などの持病がある人にかかりやすい。
  • 猫の症状:猫自身に症状はない(常在菌)
  • 人の症状:事後より発熱、悪寒、吐き気、腹痛、筋肉痛などが起こり、重症例では敗血症や多臓器不全に至ることも。
  • 人の治療法:抗生物質の投与。
【犬・猫回虫幼虫移行症】

  • 原因:回虫の幼虫が人の体内で動き回り、行きついた先で症状を起こす。
  • 感染経路:猫のフンとともに排泄された回虫の卵が手などから口に侵入する。猫では母子感染(母乳)も多い。
  • 猫の症状:子猫では下痢、食欲不振、嘔吐を起こし、重症化すると腸閉塞や肺炎を起こすことも。
  • 人の症状:食欲不振や倦怠感から始まり、肺炎や喘息様発作、肝臓肥大、失明、斜視などが表れる。
  • 人の治療法:人に有効な治療法はない。
【トキソプラズマ症】

  • 原因:トキソプラズマ原虫
  • 感染経路:猫のフンとともに排泄された原虫の卵が手などから口に侵入する。
  • 猫の症状:猫自身に症状はない。
  • 人の症状:妊婦が初めて感染すると、流産や胎児に脳水腫、精神発達障害などが起こることがある。
  • 人の治療法:胎児への感染を防ぐ薬を継続的に投与する。

子猫がかかると重症化しやすいものもあります。

初めて子猫を飼い始めた飼い主さんには特に気を付けてもらいたいものです。

これらの症状があなたや子供、愛猫に見られたらすぐに皮膚科や内科、小児科、動物病院に連れて行きましょう。

この場合、猫を飼っていること、何らかの接触(引っ掻かれた、噛まれたなど)があったことを伝えましょう。

予防するにはどうすればいい?

予防するにはどうすればいい

口うつしなどの濃厚な接触をしないことが第一です。

しかし突発的に引っ掻かれた場合は傷口を流水で数分間洗い流したあと、消毒するのがよいでしょう。

傷が深い場合は、受診した方が無難です。

またフンの処理をしていて手についたりした場合は、石鹸でしっかり手洗いをしましょう。

猫の多い公園などでは、トイレになりがちな砂場には立ち入らないようにしましょう。

また子どもが誤って砂遊びをした場合は手洗いを徹底しましょう。

傷があるとき、流水で洗い流し消毒するのは引っ掻かれた場合と同様です。

そのほか、猫自身にも影響のあるノミについては、滴下タイプの予防薬を使用しましょう。

日ごろからカーペットや布製品、猫の寝床や食器の消毒に配慮するのも基本です。

いかがでしたか?

愛猫との生活をより快適にしていくためにも、正しい知識をもって予防することが必要ですね。


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