チワワの病気とその症状を解説!心臓病や足のトラブルなど気がかりなこと。

チワワといえば大きくうるんだ瞳と活発さが魅力。
また甘え上手でとてもかしこいことから常に人気上位に入る犬種ですね。
上手に育てて長く可愛がってあげたいもの。
でもそのためには犬種に合った付き合い方と日々の健康管理が重要です。
心臓病や足のトラブルなど、チワワの病気とその症状をおさえ、予防や早期発見につなげていきましょう。
チワワのルーツはこんな犬種
まずはチワワのルーツをさかのぼってみましょう。
犬種のルーツを知ればおのずと関わり方もみえてきますよ。
向き不向きがあるのは人間と同じ。
遺伝子として受け継がれたものがあるんですね。
チワワは古くから「抱き犬」として人を温めたり、可愛らしい容姿から「愛玩犬」として長く愛されてきました。
体格が小さいことから丁寧に扱われてきた犬種であるため、甘えん坊で少しわがままなところもあります。
ケネルクラブに登録された犬種では最小とされていますね。
またメキシコ出身であるため、寒さに弱いのもよく知られています。
これらの要素をおさえることで、犬はストレスや欲求不満を感じずにいられます。
犬にとってのストレスも人間と同じ。
さまざまな病気の元になりますよ。
愛犬の健康維持の最も基本になる部分です。
付き合い方の留意点とは
「抱き犬」として過ごしてきた歴史があるため、抱っこされることが大好き。
本能的に落ち付くため、抱っこの要求が多く、わがままになりがち。
すぐに要求を聞かず、一旦「フセ」「オスワリ」などの指示を与えるのがよいでしょう。
「室内犬」としての歴史が長いため、長時間の散歩など、多くの運動量は必要ありません。
しかし社会性の向上や健康維持のため、適度な散歩は必要です。
一方、とてもかしこく機敏な側面を持つことから、警察犬として採用されたチワワもいるほど。
屋内で頭を使う遊びも取り入れるとよいでしょう。
チワワに多い病気
チワワに多いとされている病気があります。
もちろん個体によって出現しない場合もあります。
でもそのリスクを知っておくことは重要ですね。
- 僧帽弁閉鎖不全症
- 気管虚脱
- 膝蓋骨(亜)脱臼
- 角膜炎(角膜潰瘍)
- 瞬膜腺脱出(チェリーアイ)
- 水頭症
- てんかん
心臓病や足のトラブルなど気がかりなこと
では順番に症状や治療法についてまとめてみましょう。
- 病態:心臓にある弁がうまく閉じないために血液が逆流する病気。
- 症状:乾いた咳が初期症状。動かなくなる。心肥大や肺水腫に進行する。
- 原因:遺伝的な心臓の形態異常。高齢になって発症することが多い。
- 治療:血管拡張剤、利尿剤、強心剤で負担を減らす。療養食。
- アドバイス:5歳を過ぎたら検診を。食事の塩分に気を付ける。
- 病態:気管がつぶれて扁平になることで呼吸障害を起こす病気。
- 症状:ガーガーという異常な呼吸音が聞こえる。
- 原因:先天的な気管の形態異常
- 治療:気管支拡張剤。気管を広げる手術。
- アドバイス:高温多湿の時期に起こりやすい。肥満で増悪因子となるので栄養管理には注意。
これら心臓や呼吸器の病気は冬季や梅雨の時期に悪化するケースが多いようです。
季節に応じた適切な対策が必要です。
- 病態:膝のお皿(膝蓋骨)が外れたり緩くなったりする。
- 症状:足を後ろに伸ばすしぐさをする。痛みがあると地面につかなくなる。
- 原因:先天的な膝の形態異常。転落などのアクシデントが引き金になることも。
- 治療:安静と消炎剤。整復する手術。
- アドバイス:肥満によって起こりやすくなることもある。床の滑りなどにも注意が必要。
チワワの体はとても小さくて華奢ですね。
膝蓋骨脱臼の予防や悪化を防ぐには、生活環境や運動のさせ方が重要。
滑りにくい床に換えたり、カーペットを敷くなどの工夫が必要です。
ソファの上から飛び降りたりするのも禁物。
またあまり長時間の散歩は筋肉を鍛えるどころか逆効果にもなりかねません。
歩き方に異常を感じたらすぐに診察を受けましょう。
目や頭の病気にも気を付けよう
- 病態:目の表面にあるレンズ(角膜)に炎症を起こす。
- 症状:目が充血し、角膜が白濁する。痛みがあり目をしょぼしょぼさせる。
- 原因:外傷や感染によって炎症が起きる。
- 治療:点眼薬の投与。
- アドバイス:悪化すると角膜潰瘍に進行する。
- 病態:目頭側の下まぶたにある眼瞼腺が飛び出してくる病気。
- 症状:目頭から赤い肉が飛び出してチェリーのように腫れてくる。
- 原因:遺伝的な要素が大きいが、外傷や炎症でこすることが引き金になることも。
- 治療:徒手による整復。整復する手術。
- アドバイス:軽度なら整復できることも。結膜炎や角膜炎を併発することもあるので注意。
これらは大きく飛び出たチワワの目の形にも関わっています。
草むらなどに入ったことが原因になることもあります。
散歩中は目を離さないようにしましょう。
- 病態:脳脊髄液が異常に増えて脳室を圧迫する。
- 症状:運動障害や行動異常。けいれん発作。コミュニケーションがとれなくなることも。
- 原因:先天的な要素によって脳脊髄液の流れが止まる。
- 治療:脳圧降下剤。利尿剤の投与。
- アドバイス:雨(低気圧)のときに増悪しやすい。ストレスが誘因になることも。
- 病態:脳の神経回路に異常な電気的興奮が起こる。
- 症状:けいれんや意識消失の発作がみられる。
- 原因:遺伝的な脳の異常によってショートが起きる。後頭孔形成不全が原因のことも。
- 治療:抗てんかん薬の投与。
- アドバイス:5歳までに初回発作が起きることが多い。発作時は危険なものを片付けて様子を観察する。
いかがでしたか?
遺伝的な疾患としてみつかるものや、普段の生活によって左右されるものもありますね。
日々の観察を怠らないようにし、予防や早期発見を心がけましょう。