チンチラ【ネズミ】はよくなつく生き物。寿命を延ばす飼い方とは?

チンチラは、ピンと立った大きな耳とつぶらな瞳が印象的。
また手触りのよい毛並みと丸っこい体、長いフサフサのしっぽが特徴ですね。
一見するとウサギの一種にも見えますが、実は高山の荒れ地に棲むネズミの仲間。
寿命も10~15年と長く、とても丈夫な生き物なんです。
人にもよくなつくことから人気のペットですね。
今回は、チンチラの寿命を延ばす正しい飼い方についてお話ししましょう。
チンチラ【ネズミ】は人によくなつく生き物
チンチラは、柔らかく手触りのよい毛並みが特徴。
この毛皮目的の乱獲によって、一時は絶滅の危機に瀕していた生き物です。
現在でも野生種は「ワシントン条約」で保護されていますよ。
しかし同法の適用を受けない「繁殖個体」はたくさん流通しており、ペットとして迎えることができるんです。
人にもよく馴れ、部屋での放し飼いも可能。
またうるさく鳴くこともありません。
ペットとして人気なのもうなずけますね。
- 生息地:チリ北部(高山の荒れた岩場)
- 大きさ:頭胴長23~28cm 尾長15cm 体重500g ※メスのほうが大きめ
- 生 態:夜行性。砂浴びをする。
- 食 性:完全草食性
- 特 徴:前肢は短いが後肢は大きくジャンプ力に優れる。
- 寿 命:約10年
ほかにも同じネズミの仲間でペットとして人気が高い種があります。
ハムスターやデグー、モルモット、ジャービルなどですね。
見比べてみても面白いかもしれませんよ。
寿命を延ばす飼い方とは?
長生きしてもらうためには、まずは生息地の「環境」を知ることが重要。
また本来の「習性」を尊重することも必要ですね。
これらを踏まえて飼育環境を設定していきましょう。
- ケージ:ジャンプ力があるのでなるべく天井が高いものがよい。
- 巣箱:高いところに飛び乗ることができるので2段構造の上に設置する。
- 給水器:水分量の管理がしやすい。新鮮な水がいつでも飲めるようにする。
- 砂場(容器と砂):砂浴びは健康を維持するために必要(※以下の項参照)。
- 床材:チモシーを編んだマット、新聞紙、ペットシーツなど。
- 回し車:大きめの体に合ったもの。運動量の確保に。
- かじり木:不正咬合の予防に。
- エサトレイ
- トイレ
高地に生息していたため、暑さにはとても弱いことを知っておきましょう。
低めの温度設定が必要です。
夏は常に冷房を入れ、18~25℃を24時間保つようにします。
冷房の直撃で冷やし過ぎないようにすることも必要です。
一方、冬も温まり過ぎないように、ケージは熱が集中しない場所に移動します。
26~27℃で元気がなくなり、30℃を越えるともう限界です。
温度管理にはくれぐれも注意しましょう。
また「夜行性」のため、昼間寝ているときは構わないようにしましょう。
なるべく静かな環境を保って、ストレスを与えないことが大切ですね。
エサの与え方は?
「夜行性」のため、エサは夕方に与えます。
「完全草食性」なので、干し草(チモシーなど)、専用フードを中心にバランスよく与えるのがよいでしょう。
干し草は湿ったら取り換えるか、電子レンジで乾燥させるとよいでしょう。
放し飼いの仕方は?
自然下では、運動量が豊富。
岩場に棲んでいるためジャンプ力も強く、捕食者から逃げるため走るスピードも速いんです。
だから狭いケージに閉じ込めていることでかなりのストレスになってしまいます。
1日1回は、広いところで自由に運動させてあげましょう。
部屋の中では、電気のコードをかじらせないよう、塩ビパイプなどで処理するとよいでしょう。
またカーペットなどをかじらせると毛球症の原因になるので注意が必要です。
「トイレ」も用意します。
自分のフンを入れてニオイを付けることで認識するようになるでしょう。
上手にできたときにすぐ褒めると定着してくるはずです。
粗相しても決して叱らないことが重要ですよ。
砂浴びはどうすれば?
チンチラは、皮脂腺から「ラノリン」という分泌物を出します。
砂浴びをしてこのラノリンを落とさないと皮膚病になることがあります。
必ず「砂浴び」の機会を設けましょう。
チンチラの砂浴び用の砂が市販されています。
チンチラの被毛は濡れると乾きにくいので、シャンプーは禁物です。
いかがでしたか?
適切な環境設定を行い、長く可愛がってあげたいものですね。