クレステッドゲッコーのモルフと飼育方法。ケージの基本から餌や温度管理まで解説!

クレステッドゲッコー(オウカンミカドヤモリ)は「クレス」の愛称で呼ばれるヤモリの仲間。
「レオパ」と並ぶ人気種ですね。
神秘的な風貌は抜群の存在感と独特のオーラを放ちます。
今回は、クレスのモルフ(種類)について紹介。
そして、ケージのレイアウトの基本から餌や温度管理まで、飼育方法のあれこれについてお話しましょう。
クレステッドゲッコーのモルフを紹介
クレスもレオパと同様、多くのブリーダーが存在し、品種改良が進んでいます。
だから同じクレスでも、さまざまな種類が「交配」によって作り出されています。
このうち、体色や柄が遺伝的に定着固定したものを「モルフ」と呼び、まるで異なる品種のように見えるものも存在します。
それではクレスのモルフについて見ていきましょう。
パターンレス
単色(ソリッド)とも呼ばれる。
ほとんど模様がなく、背中とお腹が同じカラー。
バイカラー
模様がなく、背中とお腹のカラーが異なる。
クリームシクル
ファイア(側面から炎のような模様が入る)が基本。
濃いオレンジ(レッド)の地にクリーム色のファイアが入る。
ハーレクイン
サンダーボルトとも呼ばれる。
ファイアが足にも入る。
ピンストライプ
これもファイアが基本。
頭から尾までストライプが入る。
ダルメシアン
黒いスポットが点在する。
タイガー・ピンストライプ
タイガーは、背中からお腹にトラ柄が入る。
こちらはピンストライプの特徴も持つ。
ダーク・ピンストライプ・ハーレクイン
ピンストライプとハーレクインの特徴を持ったもの。
カラーと模様はさまざまに組み合わされ、複数の特徴をあわせ持つものもいますね。
いかがですか?
続いてクレスの飼育方法について見ていきましょう。
クレスの飼育方法(ケージ・温度管理)を解説
クレスの出身地は、ニューカレドニア。
「多湿性樹上系」のヤモリなんです。
飼育はいたって容易。
また「人工飼料」に対応できるところも特徴のひとつですね。
ケージレイアウトの基本をまとめてみましょう。
- ケージ:幅は45cm(単独飼いの場合)程度でOK。高さのある前開きのものがベスト。
- 登り木:樹上性のため。木の枝や流木、コルクバーグなどを入れる。隠れ場所としても。
- 床材:ペットシーツやキッチンペーパーでよい。ヤシガラは誤嚥するので使わない方が無難。
- ウェット・シェルター:容器に軽く湿らせた水苔を入れておく。コルクバーグで隠して設置する。
- 餌トレイ:人工飼料を与える。※後述
- ヒーター:遠赤外線パネルヒーターなど。ケージの壁面に貼る。
- 植物:ポトス(乾燥すると枯れる)など。ケージ内の湿度を示す指標にもなる。
- ライト:蛍光灯(弱い紫外線が出る)。ボディカラーの維持にも。
樹上性のため、高さ重視のケージが必要。
また上方からの侵入は、天敵の襲来を思わせます。
恐怖を感じさせるので「前開き」のケージがベターですね。
ケージ内の「温度」は、25~32℃(28℃が適温)程度を維持。
一方、「湿度」は神経質になる必要はなく、乾燥させないのが基本。
毎晩、全体的に「霧吹き」する程度で問題ないでしょう。
管理が難しい場合は、タイマー付きの「ミストシステム」を使う手もありますよ。
壁面の水滴を舐めるので、「水分補給」の役割もあります。
むしろ高温多湿(蒸れ)状態にならないよう注意が必要です。
餌は何を与える?
クレスは「雑食性」。
「餌」は「人工飼料」をメインにしてかまいません。
実はこれが人気の理由でもあるんです。
また栄養バランスを考えても、むしろ好都合なこと。
でも、総合食(クレステッドフード)、昆虫食(ガーゴイズフード)、果実食(ジャイアントフード)の3種類あるので、使い分けは必要です。
幼体には、動物性たんぱく質が豊富な「ガーゴイル」。
成体には、バランスのよい「クレステッド」。
肥満気味の個体には「ジャイアント」を与えるとよいでしょう。
粉末状の飼料を水で溶いて用います。
幼体(成長期)では、毎日少量ずつ与えると効果的です。
成体では、週に2~3回を目安に、そのうち1回はカルシウム剤を添加するのがベターです。
餌食いが悪いときは、水の代りに100%果実ジュースを用いる方法もあります。
またコオロギやミルワーム(冷凍も可)なども週に1度は与えましょう。
いかがでしたか?
クレスはとても長生き(15年ほど)。
立派なクレスに育て上げたいものですね。
本稿が、あなたのペットライフのお役に立てれば幸いです。