【犬の発熱】症状はどう考える?その原因と対処法を整理しよう。

【犬の発熱】症状はどう考える?その原因と対処法を整理しよう。

犬の体温は人間よりも高め。

平熱は37.5~39.0℃ぐらいとされています。

運動後や興奮した後、ストレスなどの要因でも上下するものですね。

しかし明らかに「発熱」がある。

また元気がない、ぐったりしているなどの症状がみられたらどのように考えればよいのでしょうか?

今回は犬の発熱について、その原因や対処法を整理してみましょう。


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犬の発熱症状はどう考える?

犬の発熱症状はどう考える

犬が発熱する原因にはさまざまなものがあります。

これは人間と同じで、発熱だけでは原因を判断することはできません。

中には、けいれんや意識障害を起こす重篤なもの、放置すると進行して命にかかわるものもあります。

また免疫が関係するあまり一般的でないものも含まれます。

発熱以外にあらわれている症状と併せて考えてみましょう。

まずは発熱の可能性がある病気をまとめてみましょう。

【発熱したときに考えられる病気】

  • 感染症:ジステンバー、ケンネルコーフ、伝染性肝炎
  • 自己免疫性疾患:リウマチ性関節炎、水疱性類天疱瘡、全身性エリテマトーデス
  • 熱中症

この中でもっとも緊急性の高いものは「熱中症」です。

1秒を争って対処しなければなりません。

あらゆる手段(水をかける、氷で冷やすなど)でできるだけ体を冷やします。

そして冷やしながら病院に連れて行きましょう。

熱中症は、屋外・屋内を問いません。

また暑い季節に限った症状ではありません。

意外な落とし穴がある冬の対策もしっかり行いましょう。

発熱の原因と対処法を整理しよう

発熱の原因と対処法を整理しよう

発熱の原因として外すことができないのが「感染症」です。

ワクチンの普及によって蔓延することはなくなりましたが、一旦発症するととても恐ろしい病気です。

また予防接種は必ずしも100%ではありません。

以下の病気について知っておくことはとても重要です。

ジステンバーは1歳以下の子犬が発症しやすい

【ジステンバー】

  • 原因:犬ジステンバーウィルスの感染。病犬との接触(くしゃみの飛沫、尿や便)による。
  • 初期症状:4~7日の潜伏期間を経て発熱や食欲低下がみられる。
  • 症状:咳、どろっとした目やに、鼻水、下痢(血便)、嘔吐、けいれん(チック)、意識障害、ハードパット(肉球の角質化)。
  • 治療:有効な治療法はない。症状に応じた対症療法のみ。
  • 対処法:ワクチン接種。体力を維持させるために安静、保温、食事(高栄養で消化に良い)に気をつける。

ウィルスが脳に及ぶと、神経症状があらわれ、回復しても後遺症を残すことがあります。

子犬の発症が多いですが、免疫力の落ちた成犬、老犬も例外ではありません。

まずは予防接種を徹底しましょう。

ケンネルコーフは犬の風邪

ケンネルコーフはケンネル(犬舎)の咳(コーフ)という意味。

疾患名としては、犬伝染性気管支炎と呼ばれますね。

    ペットショップやペットホテルなど犬が集まる場所で感染しやすい病気です。

      【ケンネルコーフ(犬伝染性気管支炎)】

    • 原因:アデノ・ウィルスⅡ型、パラインフルエンザウィルスなど1~数種類が混合することもある。
    • 症状:乾いた強い咳。鼻水、痰、微熱など。
    • 治療:特効薬はない。咳止め、ネブライザーによる吸入、抗生物質の投与など。
    • 対処法:ワクチン接種(アデノ・ウィルス)。4~5日で治らないときは要注意。炎症が進行して肺炎(肺水腫)になることも。完治するまで治療を止めないこと。

    肺炎にまで悪化させると命の危険に及ぶこともあります。

    またアレルギー性の気管支炎や肺炎も存在するため、自己判断は禁物です。

    咳や発熱が続く場合、軽く考えずに受診しましょう。

    伝染性肝炎はワクチンが効かないことも

    伝染性肝炎の原因ウィルスであるアデノ・ウィルスⅠ型(犬伝染性肝炎ウィルス)は、8種混合ワクチンの1つ。

    あまり頻度は多くないものの、ワクチンを接種していても、尿道口から感染すると急性肝炎を起こすとされています。

    【伝染性肝炎】

    • 原因:アデノ・ウィルスⅠ型(犬伝染性肝炎ウィルス)。病犬の唾液、便、尿から通常は経口感染する。
    • 症状:1週間程度の潜伏期間を経る。高熱が続き、嘔吐、下痢(血便)が生じる。回復期にブルーアイ(角膜が濁る)がみられる。
    • 治療:特効薬はない。肝臓の機能を回復させる治療が行われる。輸液、ビタミン剤、抗生物質の投与、食事療法など。
    • 対処法:ワクチン接種。犬が集まる場所では注意。安静と食事(良質のたんぱく質、低脂肪)に気を付ける。

    不顕性感染(感染していても発症しない)から軽症型、そして数日で重症化するケースまで症状の幅が大きな病気でもあります。

    特に1歳未満の子犬では致死率が高くなるので注意が必要です。


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    免疫が関係する病気とは?

    免疫が関係する病気とは

    感染症以外にも免疫が関与するケースがあるようです。

    これらは遺伝性が指摘されますが、原因がはっきりしないとても難しい病気です。

    免疫機能とは、体の中に組み込まれた防御システムです。

    外部から体内に侵入してきた細菌やウィルス、その他の異物を排除しようとする反応のことです。

    アレルギー性の鼻炎や皮膚炎は、アレルゲンとなる物質に対してこの免疫システムが過剰に反応するものです。

    一方、自己免疫疾患とは、自らの細胞(軟骨や皮膚)を攻撃して破壊する病気のことを指します。

    【リウマチ性関節炎】

    • 原因:自己免疫によって四肢の軟骨が破壊される。遺伝的要因。
    • 症状:四肢の指から関節の炎症(腫れ)が起きる。周期的に発熱や関節の痛みが出現し、関節の変形や歩行困難がみられる。
    • 治療:鎮痛剤や抗リウマチ薬、温熱療法などの対症療法が施される。
    • 対処法:関節の変形を進行させないよう体重増加や筋力低下を防ぐ。
    【水疱性類天疱瘡】

    • 原因:自己免疫によって皮膚の細胞が破壊される。遺伝的要因のほか、感染、アレルギー、紫外線などが影響する。
    • 症状:天疱瘡(硬い水ぶくれ)。口内、目や耳、指や肉球、肛門などにかゆみを伴った炎症が起きる。発熱、脱水が生じる。
    • 治療:皮膚に対する対症療法が施される。
    • 対処法:皮膚への刺激(直射日光、寄生虫など)を減らすように心がける。発熱時には脱水に注意する。
    【全身性エリテマトーデス(SLE)】

    • 原因:自己免疫による。遺伝的要因のほか、ウィルス、ホルモン、薬物、紫外線などが影響する。
    • 症状:周期的な発熱や関節炎、腎臓障害、貧血、脱毛、紅斑、潰瘍など全身に症状がみられる。
    • 治療:多様な症状に対する対症療法が施される。
    • 対処法:発熱や関節炎が増悪しているときは安静を心がける。脱水に注意する。

    いかがでしたか?

    この稿が愛犬の健康維持のお役に立てれば幸いです。


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