犬の足の病気一覧。つけ根が腫れているときや指先にできものを見つけたときは要注意!

犬の足の病気一覧。つけ根が腫れているときや指先にできものを見つけたときは要注意!

犬の足になんらかの異変を感じたら?

しこりや腫れなどは重い病気(悪性腫瘍)の可能性があります。

特に「つけ根」が腫れているときや「指先」にできものを見つけたときは要注意。

見た目だけでは「良性」なのか「悪性」なのか判断することはできません。

必ず病院で検査を受けましょう。

一方、足の症状には、「骨・関節」や「神経」に由来する病気もあります。

歩く様子をよく観察し、悪化させないように早めの治療が必要です。

今回は、足に症状があらわれる病気についてお話していきましょう。


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犬の足の病気一覧

犬の足の病気

犬の足に異変を感じた。

しこりや腫れが見た目で分かった。

また触っていて気付いた。

さまざまなケースがあるでしょう。

「腫瘍」には、良性の脂肪腫から悪性の扁平上皮がんやメラノーマまで、さまざな種類があります。

前足の付け根(わき)や肘周囲、後足の付け根(内股)に見つかることが多いため、日ごろの観察が重要です。

見た目や触った感じは、専門的には視診、触診と言って病院でも重要視されます。

しかしこれだけで見分けることは獣医さんでも困難。

診断には病理検査や血液検査、画像による検査が必要になります。

異変に気付いたらすぐに病院で検査を受けることで早期発見・早期治療につながります。

まずは犬の足に多い病気のなかでも「腫瘍」についてまとめてみましょう。

【犬の足の病気一覧(腫瘍)】

  • 脂肪腫:脂肪細胞からなる良性腫瘍(脂肪のかたまり)
  • 筋間脂肪腫:筋肉の中にできる脂肪腫(良性)
  • 神経鞘腫:神経を包む細胞から発生した腫瘍(悪性)
  • リンパ腫:リンパ球のがん(悪性)でリンパ節のある部分に腫れがみられる
  • 血管周皮腫:血管を取り巻く細胞が腫瘍化した軟部組織肉腫(悪性)の一種
  • 骨肉腫:四肢の骨(75%とも)にできる悪性腫瘍
  • 皮膚組織球種:皮膚にできる特殊な良性腫瘍
  • メラノーマ(黒色腫):皮膚腫瘍の一種(悪性・良性)
  • 扁平上皮癌:皮膚や粘膜など体表面にできる悪性腫瘍

これら多くの種類があり、腫瘍の特徴や悪性度はさまざまです。

見た目は似ていても病理学上は異なるタイプのこともあり、詳しい検査が必要です。

一方、足に症状があらわれる病気には「骨・関節や神経(脊髄)」に由来するものも考えられます。

まとめておきましょう。

【骨・関節に由来する病気一覧】

  • 股関節形成不全:股関節が十分に発達しない病気。足を揃えて走る、お尻を振って歩くといった特徴がある。先天性が多い。
  • 膝蓋骨脱臼:先天的に膝のお皿(膝蓋骨)が外れやすい病気。痛みで歩行障害が見られたり。変形性膝関節症の元になることも。
  • レッグ・ペルテス病:大腿骨頭(股関節部)の血流が悪く壊死や変形を起こす病気。進行性で筋委縮も起こる。
  • くる病、骨軟化症:先天的なビタミンDの代謝異常などによって骨が弱く、骨折や変形が起こりやすくなる病気。
  • リウマチ性関節炎:自己免疫疾患で、末梢の関節(滑膜、軟骨)から破壊される病気。
  • 骨肉腫・軟骨肉腫:四肢の骨にできるがん。大型犬の前足に多いとされる病気。
  • 外傷:骨折、脱臼、捻挫、打撲が含まれる。
  • 変形性関節症(股・膝関節):リウマチ性関節炎のほか、肥満や老化などが原因。
  • 靭帯断裂:運動時の外傷や肥満、老化のほか、膝蓋骨脱臼、リウマチ性関節炎でも起きる。
【神経(脊髄)に由来する病気一覧】

  • 椎間板ヘルニア:脊椎の骨をつなぐ椎間板が変形し脊髄を圧迫する病気。痛みや後ろ足のマヒが起こる。
  • 変形性脊椎症:老化などが原因で脊椎の骨が変形し、脊髄を圧迫する病気。
  • 環軸椎不安定症・頸椎不安定症:頸椎(首の骨)が不安定で脊髄が圧迫され四肢のマヒなどを起こす病気。

続いて足に起こりやすい腫瘍についてもう少し詳しくお話ししましょう。


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足のつけ根が腫れているときは要注意

足のつけ根が腫れているときは要注意

前足・後足の付け根は好発部位の一つと言えるでしょう。

良性であっても大きく腫れるものもあり、日常の活動が制限されることもあります。

悪性のものと同様に外科手術が必要であるケースも多いようです。

脂肪腫は脂肪細胞からなる良性腫瘍

「脂肪腫」は、中高齢のメスに多く犬種による偏りは少ないようです。

前足の付け根(わき)や後足の付け根(内股)に多く、胸部や腹部の皮下にも見られる腫瘍です。

良性であっても、ゆっくりと大きくなる(10~20cmも)のが特徴です。

四肢の動きを邪魔し、生活に支障が出てくるため、外科的な切除が必要になります。

一方、筋肉の間にできる「筋間脂肪腫」も同じ脂肪腫の種類で、やはり四肢の動きを制限してしまいます。

筋委縮を引き起こすため外科手術が必要になります。

また「湿潤性脂肪腫」といって、腫瘍と健康な細胞との境目がはっきりせず、手術によって取りきれない難治性のタイプもあるので悪性のものとして対処されるものもあります。

神経鞘腫は神経を包む細胞から発生した腫瘍

「神経鞘腫」は、末梢神経や脊髄から枝分かれした神経根にできやすいとされています。

腫瘍の進行によって神経が破壊され、筋肉の萎縮や歩行障害が起こります。

足の付け根などにも後発し、腫瘍部分が大きく腫れる症状が特徴です。

治療は外科手術が行われますが、切断を余儀なくされることもあります。

リンパ腫は体表のリンパ節が腫れるがん

血液腫瘍の一種で、最も多いのが体表リンパ節が腫れるタイプ。

後足の付け根(そけい部)のほか、膝の裏、前足の付け根(わき)、首の付け根、あごの下にできる。

肘のまわりにできやすい腫瘍は

肘のまわりにできやすい腫瘍は

「血管周皮腫」は、血管を取り巻く細胞が腫瘍化したものです。

四肢、特に前足の肘周囲が好発部位で高齢犬に多いとされています。

また軟部組織肉腫の一種で、湿潤性(健康な細胞の間に入り込む)が高いのが特徴です。

湿潤性が高いことで、腫瘍の部分だけを切除することが難しく、切断手術が余儀なくされるケースもあるため、早期発見が重要になります。

しかし遠隔転移(血流やリンパ流にのって離れた部位に転移する)が少ないため、再発のたびに手術を行い、放射線療法と組み合わせる治療が選択されることもあります。

「骨肉腫」は、骨にできるがんで後足よりも前足に多く、そのほか頭蓋骨、脊柱、肋骨にもできることがあります。

大型・超大型犬に多く、早期に肺転移など遠隔転移が起こるのが特徴です。

痛みが強いため、切断および補助的な化学療法が行われます。

指先にできものを見つけたらがんの疑いも

指先にできものを見つけたらがんの疑いも

足の指先に見られることが多い腫瘍があります。

一般に指先にできるものは悪性度が高いと言われますが、これもさまざまなケースがあるようです。

皮膚組織球腫は犬だけにみられる

3歳前後の若い犬に多いとされます。

表面が無毛で赤色のドーム型の病変がみられ、急速に大きくなる(4cm程度も)のが特徴。

足の指先や頭部(鼻、耳など)、胸部といった接触が多い部分に見られやすいと言われます。

美観に関わり、なめたりかじったりして損傷もみられやすいことから、外科的な切除が行われます。

メラノーマ(黒色腫)は悪性度が高い

皮膚にできる腫瘍で、盛り上がった「ほくろ」のような形が特徴です。

被毛に覆われた部分に発生するものでは良性の場合が多いとされています。

一方、指先(爪の根元)や皮膚と粘膜の境界(口腔、肛門部など)にできるものは悪性度が高く、肺などへの転移が多いため注意が必要です。

外科手術と補助的化学療法などが行われます。

そのほか、「扁平上皮がん」が指先に見られることがあり、断指の手術が必要なケースもあります。

いかがでしたか?

腫瘍は良性か悪性の区別は難しく、人間の場合とは様相の異なるものもありましたね。

早期に発見することが何より。

特にできやすい部位は、いつも注目して観察することが重要です。


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