絶滅危惧種一覧【日本の動物編】。哺乳類や鳥類で最も危険なのは?

「絶滅危惧種」という言葉を一度は耳にしたことがあるでしょう。
自然環境や生態系の変化、乱獲などの影響で、絶滅の危機に瀕している種を指しますね。
日本の「環境省レッドリスト」でも、その危険性が高いのが「絶滅危惧IA類(CR;Critically Endangered)」です。
今回は、このカテゴリーに含まれる動物たちの中から、哺乳類と鳥類に絞って見ていくことにしましょう。
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絶滅危惧種一覧(日本の動物編)
土地開発や森林伐採による生息地の減少や餌の不足、毛皮、羽毛を目的とした乱獲などにより、すでに絶滅した動物もいます。
「ニホンカワウソ」や「トキ」などがそうですね。
以下に紹介する動物たちも、同様の理由で絶滅の危機に瀕しており、保護活動が盛んに行われています。
まとめてみましょう。
【絶滅危惧IA類の動物たち(減少理由)】
- イリオモテヤマネコ:土地開発による生息地の減少・交通事故・他の猫からの感染症
- ツシマヤマネコ:農地の減少による餌の小動物の減少・交通事故・他の猫からの感染症
- オキナワトゲネズミ:外来種のネコやマングースなど天敵の出現
- ジュゴン:漁業の網に引っかかる混獲・藻場の減少
- シマフクロウ:都市開発やダム開発による営巣木の減少や餌の魚の減少・交通事故・電線による感電
- ヤンバルクイナ:外来種のマングースやノネコなど天敵の出現・交通事故
- コウノトリ:水田の減少・河川の水質悪化
- ノグチゲラ:森林伐採による生息地の減少・マングース(天敵)の存在・ハシブトガラスによる雛の捕食
哺乳類の仲間たち
それでは哺乳類(4種)からみていきましょう。
学名や英名に生息地の名前が入っているところをみると、その固有性が伺われますね。
イリオモテヤマネコは20万年前に渡来した奇跡のネコ
【プロフィール】
- 学名:Prionailurus bengalensis iriomotensis
- 英名:Iriomote wild cat
- 生息地:沖縄県西表島(湿地帯、マングローブなど生息域は狭小)
- 体格:体長50-60cm 体重3-5kg
- 特徴:ベンガルヤマネコの亜種とも。肉食。夜行性(夕暮れと明け方が活発)。
ツシマヤマネコはめったに姿をあらわさない幻のネコ
【プロフィール】
- 学名:Prionailurus bengalensis euptilurus
- 英名:Tsushima wild cat
- 生息地:長崎県対馬(照葉樹林の間、山の斜面など)
- 体格:体長 70-80cm 体重 3-7kg
- 特徴:ベンガルヤマネコの亜種。肉食。大変に用心深い。
オキナワトゲネズミのトゲは武器ではない?
【プロフィール】
- 学名:Tokudaia muenninki
- 英名:Okinawa Spiny rat
- 生息地:沖縄本島北部(やんばるの森)
- 体格:体長 11-11.7cm 体重 140g
- 特徴:背中のトゲが特徴的であるが、ハリネズミのように武器の役割は果たさない。
ジュゴンは海の貴婦人
【プロフィール】
- 学名:Dugong dugong
- 英名:dugong
- 生息地:沖縄諸島(北限)、インド洋、西太平洋など
- 体格:体長 300cm 体重 450kg
- 特徴:草食。アマモなどの海藻が主食。藻場の確保が生命線となる。
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鳥類の仲間たち
続いて鳥類(4種)を見ていきます。
生息地が1ヶ所に限られている種もあり、絶滅が心配されますね。
ヤンバルクイナは飛べない鳥
【プロフィール】
- 学名:Gallirallus okinawae
- 英名:Okinawa rail
- 生息地:沖縄本島北部(やんばるの森)
- 体格:体長 30-35cm 体重420-435g
- 特徴:肉食。まったく飛ぶことができない。生態は現在もはっきりとわからない。
コウノトリはデリケートで優雅な大型の鳥
【プロフィール】
- 学名:Ciconia boyciana
- 英名:Oriental stork
- 生息地:東アジア(草原、湿地帯)
- 体格:体長 110-115cm 体重 4-6kg
- 特徴:肉食。クラッタリング(くちばしを叩き合わせて音を出す)で意思疎通を図る。兵庫県の県鳥。
ノグチゲラは孤高のキツツキ
【プロフィール】
- 学名:Sapheopipo noguchii
- 英名:Okinawa woodpecker
- 生息地:沖縄本島北部(やんばるの森)
- 体格:体長 30cm 体重 130g
- 特徴:肉食性の強い雑食。沖縄県の県鳥。
シマフクロウは同種では最大級
【プロフィール】
- 学名:Ketupa blakistoni blakistoni
- 英名:blakiston’s fish owl
- 生息地:北海道、北方領土など(落葉広葉樹林、針広混交林)
- 体格:体長 66-71cm(羽を広げると175-190cm) 体重 3-4.5kg
- 特徴:肉食。巣を作るには樹齢300年ほどの大木が必要とも。
いかがでしたか?
今日紹介した動物たちとは、近い将来会えなくなるかもしれません。
本稿が、そんな希少な動物たちを知るきっかけになれば幸いです。
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