うさぎの毛球症の症状。その対策や予防方法を知りたい。

うさぎがエサを食べなくなった。
最近あまり元気がない。
下痢をしたりウンチが少なかったりする。
こんなときは毛球症かもしれませんよ。
お腹の中に毛がたまってしまう病気で、うさぎにはよくあることなんです。
今回は、うさぎの毛球症の症状、そしてその対策や予防方法についてお話ししましょう。
うさぎの毛球症の症状や原因とは?
うさぎはもともと胃の出口(幽門)がせまいことから毛を排出がよくありません。
だから胃の中に毛がたまって毛球を作りやすいんですね。
毛球症になると、食べなくなったり、元気がなくなったり、下痢や便秘などの症状がみられます。
放っておくとどんどん衰弱していてしまいます。
また毛球が腸につまると死んでしまうことさえあるんです。
ではどのようなことが毛球症の原因になるのでしょうか?
- 換毛期(春と秋)の抜け毛の増加
- ストレスや退屈によって毛づくろいが増える
- 長毛種の毛質が毛球になりやすい
- 胃腸の病気で毛の排出が障害される
- 線維質の少ないエサのバランス
これらのことが原因として考えられますね。
短毛種でも、換毛期はかなりの毛が抜けますので注意が必要です。
また毛づくろい自体は本能的な行動です。
でもストレスを感じていたり、あまり退屈にさせておくと毛づくろいが過度になりがちです。
行動の変化を見逃さないようにしましょう。
毛球症の対策や予防方法を知りたい
病院では、病歴が聞かれます。
これまで毛球症になったことがないか、また胃腸の病気をしたことがないかなど詳しく伝えましょう。
普段からの記録が大切になりますので心がけておきましょう。
また現在の症状や触察、レントゲン検査(バリウム)によって診断がなされるのが通常です。
対策(治療)方法としては以下のものがあります。
- 鉱物油を飲ませる
- お腹をやさしくマッサージする
- パイナップルやパパイヤジュース(たんぱく質分解酵素を含む)を飲ませる
- たんぱく質分解酵素剤(毛球を崩す)を投与する
- 野菜を与えて食欲を増進させる
- 食欲増進剤の投与
- 胃腸運動改善薬の投与
これらの対策を施しても改善されない場合は、外科的な手術によって毛球を取り除くしかありません。
麻酔をかけることになりますし、手術による消耗は大きなものになります。
だからやはり予防が何よりも大切。
うさぎに大きな負担をかけないためにも普段からのケアが欠かせませんね。
毛球症の予防方法をまとめてみましょう。
- まめなブラッシングを欠かさない
- 牧草(干し草)を与える
- ストレスを与えない(過度の毛づくろいを防ぐ)
- 退屈させない(過度の毛づくろいを防ぐ)
- 下痢や便秘、食欲不振に早く気付く
運動不足や飼育環境でストレスを与えないようにしたいものです。
またペレットばかり与えていたり、バランスの悪い食事内容も禁物なんですね。
適切なブラッシングの方法は?
普段からの適切なブラッシングはとても大切です。
毛球症の予防はもちろんのこと、コミュニケーションツールとして、また皮膚病その他の病気の発見にとても有効なんです。
適切なブラッシングの方法について、長毛種と短毛種の場合に分けて解説しましょう。
- 最初は素手で行う
- 手で毛をとかして、毛玉をほぐしていく
- ベビーファーや換毛期の毛は軽く引っ張って取り除く
- お尻の部分は毛がたまりやすいので念入りに行う
- スリッカーブラシを用いる
- 首から背中は毛並みに沿ってブラッシングする
- お尻の部分は毛並みと逆方向にブラッシングする
- 皮膚の状態も観察しながら行う
- 絞ったぬれタオルで拭く
- 素手で毛並みを整える(仕上げ)
長毛種の場合、夏の温度や湿度対策のためにカットすることも有効な手段です。
適宜行いましょう。
- 絞ったぬれタオルで拭いて、簡単に抜け毛を取り除く
- ラバーブラシを用いる
- 全体的に毛並みに沿ってブラッシングする
- 獣毛ブラシを用いる
- 全体的に毛並みに沿ってブラッシングする
最後にもうひとつだけ注意点があります。
被毛をきれいにしようとしてシャンプーするのはやめましょう。
うさぎは体を濡らすことに慣れていませんから、大きなストレスになってしまいます。
ウンチやオシッコでよほど汚れてしまったときだけにしましょう。
ペット用の低刺激シャンプーをぬるま湯に少量とかして、なるべく汚れた部分だけを洗います。
皮膚炎のもとにならないよう、シャンプーはよくすすぎ、濡れた部分はタオルやドライヤーでよく乾燥させましょう。
いかがでしたか?
毛球症はうさぎではよくある病気です。
でも時に重篤化する可能性もあるあるんです。
普段からのケアでしっかり予防していきましょう。
それでは、あなたのうさぎライフがますます充実することを願ってこの稿を終わりにします。