モモンガは飼い方しだいでなつく?エサの種類やケージのセッティングまで詳しく解説。

モモンガといえば、体の膜を広げて木から木に滑空する姿が印象的ですね。
まさに珍獣と言えそうです。
でもげっ歯目リス科に分類されるシマリスととても近い種類なんですよ。
子供のころから飼えばなつく動物で、ペットとしても意外と飼いやすいんです。
寿命も5~10年で、長く可愛がってあげられます。
今回は、モモンガの飼い方について、その習性やエサの種類、ケージのセッティングなど詳しく解説しましょう。
モモンガは飼い方しだいでなつく?
モモンガは、ユーラシア大陸やアメリカ大陸が原産のリスの仲間。
頭胴長14~20cmで、尾長10~14cm、体重140~220gの小さな生き物です。
つぶらな瞳や顔立ち、長い尾っぽはリスを連想させますね。
四肢と体の間の被膜を広げて木から木を滑空する姿はとても特徴的。
自然界では樹上生活で地面に降りることはほとんどないと言われています。
そんな習性から進化した姿なのかもしれませんね。
日本にはエゾモモンガやホンシュウモモンガがいますが、生息数は減少し、希少な存在になっていますね。
ペットとして飼育されている種類では、アメリカモモンガ(国内繁殖個体)が一般的ですね。
タイリクモモンガという種類もいますが、現在では「特定外来生物」に指定されているため、通常の販売や飼育はできなくなりました。
モモンガは完全な夜行性。
日没直後と夜明け前の1時間ほどが活動時間なんです。
昼間と夜中は巣で眠っているのが普通ですよ。
だから夜間は明るい部屋に置かないことが大切。
本来の生活リズムを尊重してあげましょう。
子供の頃から飼えばとても人に馴れる動物です。
でも逆に言えば子供の頃から飼わないと馴らすのは難しいとも言えますね。
小さなころから、飼い主が手のひらにのせてマッサージしたり、湿らせたガーゼなどで毛づくろいするなどのスキンシップが大切。
徐々に人間に慣らせていきましょう。
慣れてくればば、部屋で放すことも可能。
飼い主の肩や腕の上にのってくることもあります。
また壁や家具の上など、器用に伝って移動したり、そこから滑空して飛び降りる姿も見られますよ。
でも慣れていないと再び捕まえて巣に戻すのは一苦労。
反撃されて手を咬まれることも覚悟しなければなりません。
馴れるといっても、野生の性質は残っています。
このため、犬や猫のようにどの個体でもなつくというわけにはいかないようです。
一方、見た目や大きさ、そして滑空する姿もそっくりな動物にフクロモモンガもいますね。
オーストラリアやタスマニア、ニューギニアに生息する動物で、ワラビー(小型のカンガルー)などと同じ有袋目に分類されます。
習性や飼い方はモモンガとほぼ同じで、樹上生活者らしく臆病で、静かな環境を好みます。
やはりペットとして飼いやすい動物ですよ。
それでは、モモンガ・フクロモモンガの飼い方を解説しましょう。
エサの種類やケージのセッティングの方法は
モモンガ・フクロモモンガは、草食性に近い雑食性。
モモンガは、自然界では木の芽や葉、木の実などが中心で、ときに虫なども食べています。
フクロモモンガは、ユーカリやアカシアの樹液などをエサにしています。
どちらも飼育のエサは、リスを基本に考えてかまいませんが、モモンガ専用フードも市販されています。
また副食として、木の実(種子類)よりも果物を多めにするのがよいでしょう。
特にフクロモモンガ(※上の画像参照)は、種子類よりも果物や野菜をメインで与えましょう。
またときには動物性のたんぱく質も必要。
子供の頃は特に必要なので忘れないようにしましょう。
では、エサの種類をまとめてみましょう。
- 主食:モモンガ専用フード(市販)
- 果物:バナナ、リンゴ、みかん、ブドウなど(多めに与える)
- 野菜:根菜類、青菜類、豆類など
- 木の実・種子類:クルミ、ひまわりの種、麻の実、ピーナッツなど
- 動物性たんぱく質:ゆでた鶏肉、ゆで卵、虫(市販のミルワーム、イナゴ、コウロギなど)
- ミネラル:塩土、にぼし
夜行性なので、エサは日没前(夕方)、活動を始めるころに与えましょう。
- ケージ:できるだけ大きく背の高いものがよい。段差のあるものを好む。
- 巣箱:小鳥用の木製のものがベスト。枯れ葉や鳥の羽などを巣材にする。
- 木の枝:昇り降りができるように太いものをしっかり固定。爪とぎにもなる。
- 床材:新聞紙かペットシーツを敷く。
- 給水器:ケージを清潔に保つ効果も。
- トイレ:覚えない場合は、床材を小まめに取り換える。
- エサトレイ:背の低い陶器製のもの。
- 回し車など:遊ばないようなら外す。
樹上生活をする動物なので、できるだけ高さのある広いケージが理想ですね。
また巣箱で過ごす時間が長いので、しっかりしたものをケージの上部に取り付けます。
また昇り降りできる大きな枝を入れてあげましょう。
これら基本的なことが押さえられていれば大丈夫。
あとは工夫次第でモモンガの喜ぶセッティングを試みてみましょう。
完全な夜行性なので、昼間はなるべく構わないこと。
生活リズムが狂わないように、昼間は明るく(直射日光は避ける)、夜は暗い部屋に置きましょう。
いかがでしたか?
この稿が、あなたがモモンガを迎え入れる参考になれば幸いです。