小型犬がかかりやすい病気一覧。種類や年齢によってどう違う?

小型犬がかかりやすい病気一覧。種類や年齢によってどう違う?

犬の病気には、その体型や骨格、外形(目や鼻、耳)などに起因するものがあります。

また遺伝的な素因が影響することもあり、とても注意が必要です。

普段の生活習慣や年齢によっても左右されることから、飼い主さんの健康管理は欠かせません。

まずは知っておくことが大切ですね。

今回は、小型犬がかかりやすい病気についてお話しましょう。


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小型犬がかかりやすい病気一覧

小型犬がかかりやすい病気

かかりやすい病気について知っておくことで普段からの健康管理がしやすくなります(一次予防)

また早期に発見することで進行を最小限にとどめることができるかもしれません(二次予防)

病気には愛犬がもともと持っている体の特徴や遺伝的な要因(先天性)が関係してきます。

もちろんすべての犬が発症するわけではなく、大きな個体差があるのも事実です。

生活習慣を見直したり、定期健診などのときに特に調べてもらうことで予防や早期発見につながることでしょう。

今回紹介する病気は以下の通りです。

【小型犬がかかりやすい病気】

  • 脳・神経の病気:水頭症・脊髄空洞症
  • 心臓・血液の病気:僧帽弁閉鎖不全・動脈管開存症・血小板減少症
  • 消化器の病気:出血性胃腸炎
  • 泌尿器の病気:尿路結石症(尿石症)
  • 内分泌(ホルモン)の病気:クッシング症候群・アジソン病
  • 歯の病気:乳歯残存(乳歯遺残)
  • 骨や関節の病気:椎間板ヘルニア・変形性脊椎症・レッグペルテス病・関節炎・膝蓋骨脱臼・脱臼・骨折
  • 目の病気:角膜炎(進行すると角膜潰瘍にも)・チェリーアイ(瞬膜腺脱出)・ドライアイ・眼球突出
  • 呼吸器の病気:短頭種気道症候群・軟口蓋過長症・気管虚脱
  • 皮膚の病気:外耳炎(進行すると耳の病気へ)・脂漏症

犬の種類や年齢によってどう違う?

犬の種類や年齢によってどう違う?

小型犬全般の場合や犬種によって異なる場合、また年齢によって変わってくるケースもありますね。

それでは詳しくみてみましょう。

脳・神経の病気

「水頭症」は、脳脊髄液が頭の中にたまって脳を圧迫する病気です。

頭がドーム状に膨らみ、歩行障害(足が震える)や行動面の異常(易怒性など)がみられるようになります。

先天性の場合、1歳ぐらいまでに発症することが多く、頭の大きいチワワや短頭種のブルドッグやパグなどに多いと言われます。

「脊髄空洞症」は、脳脊髄液が脊髄内にたまって脊髄を圧迫する病気です。先天性のほか、腫瘍が原因で起こることもあります。

ふらつきがみられる程度のものから重症例では四肢がマヒしてしまうこともあります。

チワワでは7歳以上で発症することが多いと言われます。

心臓・血液の病気

「僧帽弁閉鎖不全」は、肺から戻ってきた血液を全身に送る左心房と左心室の間にある弁ですね。

これがうまく閉じなくなることで、血液が逆流して心肥大を起こしたり、肺水腫を起こして呼吸困難(初期は乾いた咳)に陥ったりする病気です。

散歩中に座り込んだり、動きたがらなくなることで気付くことが多いようです。

シー・ズーやトイ・プードル、マルチーズ、ポメラニアン、チワワなどに多いと言われます。

「動脈管開存症」は、先天性の病気で、胎児の間は開通している大動脈と肺動脈をつなぐ血管が生まれた後も閉じない病気です。

このためやはり血液をうまく循環させられないために、呼吸困難などを起こします。

ポメラニアンやミニチュア・ダックスフントに多いとされています。

「血小板減少症」も先天性が疑われるの病気で、出血時に血液を固める役割をもつ血小板が少ないことが特徴です。

このため粘膜や皮膚に出血斑ができたり、鼻血が止まらなかったり、血尿・血便がみられ、重症例では貧血を起こしたりします。

マルチーズやシー・ズーに多くみられます。

消化器の病気

「出血性胃腸炎」は、出血を伴う急性の胃腸炎で、悪臭のする暗赤色(ジャムを煮詰めたような)血便が出たり嘔吐するのが特徴です。

パルボウィルス感染症のほか、原因がわからないケースあり、脱水やショック症状も考えられますので早めの対処が必要になります。

ダックスフント、トイ・プードル、マルチーズ、ミニチュア・シュナウザーに多いと言われます。

泌尿器の病気

「尿路結石症」は、腎臓から尿道までの尿路のどこかに結石ができる病気です。

頻尿(量は少ない)や血尿などから、重篤化すると尿が全く出なくなり尿毒症に至ることもあります。

水分摂取量とも関係するので、飲水量には気を付けましょう。

ウェルシュ・コーギー、トイ・プードル、ヨークシャー・テリアに多いとされています。

内分泌(ホルモン)の病気

「クッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)」は、副腎皮質から分泌される過剰に分泌する病気です。

多飲多尿、食欲亢進、腹部の下垂(筋力低下)、左右対称の脱毛(かゆみなし)などが見られます。

主に7歳以上のメスの高齢犬がかかりやすい病気で、プードル、ダックスフント、ポメラニアンに多くみられます。

一方、逆に副腎皮質ホルモンの低下によって起こるのが、「アジソン病(副腎皮質機能低下症)」です。

元気消失、食欲不振、筋力低下、下痢や嘔吐がみられる病気で、メスに多く、プードルによくみられます。

歯の病気

「乳歯残存」は、永久歯に生え変わず(6~7ヶ月以降)、乳歯が残ることで咬み合わせが悪くなったり、永久歯が生えにくくなる病気です。

咬み合わせが悪いと体の成長にも悪影響を及ぼします。

また歯周病の原因にもなりますので、早めにチェックしてもらうとよいでしょう。

チワワやマルチーズ、ヨークシャー・テリア、ポメラニアンに多いとされています。


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病気は見た目とも関係する?

病気は見た目とも関係する

ここからは見た目とも関係する病気をまとめてみましょう。

犬の体型(胴長短足)や顔の特徴(目が出ている、鼻が短い、耳が垂れている)は、チャームポイントである反面、病気になりやすい要素も含んでいますね。

特に注意してあげましょう。

骨や関節の病気

「椎間板ヘルニア」は、背骨の骨と骨の間にあってクッションの役目を果たす椎間板の一部が飛び出し、背骨を通る脊髄を圧迫してしまう病気です。

腰部の痛みがあり、神経の圧迫が進むと足がマヒして動けなくなることもあります。

胴長短足の体型が関係し、負担がかかりやすいことから、ダックスフントやコーギー種で多いほか、ビーグルやシー・ズー、ペキニーズにもよく見られます。

似た症状を示す病気に「変形性脊椎症」があります。

背骨の骨(椎体)の変形によって、神経を圧迫する病気です。

これは体型だけではなく、激しい運動や、「肥満(体重の負担)」や「やせすぎ(筋肉量の低下)」なども関係していますので、日ごろの健康管理が重要となります。

「レッグペルテス病」は、大腿骨頭(大腿骨の先端で股関節部を形成する)の血流障害で、変形や壊死を起こす病気です。

股関節部の痛みで足をひきずったり、周囲の筋肉の萎縮がみられるようになります。

生後3~4ヶ月から1歳ぐらいまでの小型犬に多く、遺伝的な関与が指摘されています。

「膝蓋骨脱臼」は、いわゆる膝のお皿(膝蓋骨)が外れてしまう病気です。

生後4ヶ月以降に発症することが多く、軽いうちは自然に戻ることもありますが、重症化すると靭帯の断裂がみられることもあります。

高いところからジャンプさせたり、すべりやすい床で歩かせるなどの習慣から起こりやすくなるので環境への配慮が必要です。

遺伝的な要因も考えられており、トイ・プードル、チワワ、ポメラニアン、ヨークシャー・テリア、マルチーズがかかりやすいとされています。

目の病気

「角膜炎」は、目の表面の角膜が炎症を起こす病気です。

進行すると角膜潰瘍になることもあります。

散歩のときに草むらやヤブに入ったことが原因でなることもありますので注意が必要です。

目が大きくて飛び出しているシー・ズーやチワワに多いと言われます。

「チェリーアイ」は、下まぶたの内側の眼球の保護膜にある第三眼瞼腺が飛び出してくる病気です。

ペキニーズやビーグルがかかりやすいと言われています。

「ドライアイ」は、涙の分泌量が少なくなり、目の表面が乾くことで結膜や角膜に炎症が起こる病気です。

先天的に涙腺に異常があるとも考えられています。

シー・ズーやパグに多いと言われます。

「眼球突出」は、頭に衝撃を受けたときに眼球が飛び出してしまう病気です。

飛び出した眼球が炎症を起こし、放置すると壊死することもあります。

シー・ズーやパグ、フレンチブルドッグなどの短頭種では軽度の衝撃で起こることもあるので気を付けてあげましょう。

呼吸器の病気

「短頭種気道症候群」は、短頭種特有の顔や頭、頸部の形状から起こる閉塞性気道障害です。

ひとつの病気ではなく「軟口蓋過長症(のどの前の部分が垂れ下がる)」や「気管虚脱(気管が扁平につぶれる)」などの病気が合併しています。

激しいバンティング(ハーハーという早い呼吸)や喘鳴音(ヒューヒュー)がみられ、呼吸困難や嚥下困難などを引き起こします。

「気管虚脱」は、気管がつぶれて扁平になってしまう病気で、ガーガー(ガチョウとたとえられる)という乾いた咳が特徴です。

重症化すると呼吸困難になることもあり、特に高温多湿な時期には注意が必要です。

パグ、フレンチブルドッグ、シー・ズーが代表的ですが、チワワやマルチーズ、ヨークシャーテリアも短頭種に分類されます。

そのほかポメラニアンにもよく見られる病気ですので、症状が出たら要注意です。

皮膚の病気

「外耳炎」は、耳の穴から鼓膜までの外耳道に炎症が起きる病気で、進行すると中耳炎や内耳炎といった重い耳の病気に進行することがあるので要注意です。

かゆみによってしきりに引っかいたり、こすりつけたり、頭を振ったりする様子が見られたらすぐに観察してみましょう。

耳が垂れたり、被毛で覆われている、プードルやペキニーズ、パピヨン、シー・ズー、ビーグルなどに多いため、日ごろのチェックとケアが重要です。

いかがでしたか?

犬種によってかかりやすい病気があります。

ぜひとも気を付けてあげたいものです。

この稿が愛犬の健康管理のお役に立てれば幸いです。


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