【リクガメの種類】一覧。大きさと飼育のしやすさで選ぶならこれ!

リクガメは、大きく盛り上がった個性的な甲羅が特徴。
またガシガシ歩く姿は何とも可愛らしいもの。
大きさも12cm程度から120cmを超えるものまでさまざまです。
飼育環境に水を必要としないので、水槽に限らず、部屋や庭でも飼育可能なんです。
今回は、いろいろなリクガメの種類を一覧にして紹介しましょう。
リクガメの種類一覧
リクガメは日本の自然界には存在しません。
ショップで入手可能なペットとして飼えるものから、動物園でしか見られない貴重な種類もいます。
その大きさに限らず、飼育の難易度もさまざまですね。
では、今回登場するリクガメたちを簡単に紹介しますよ。
- ホルスフィールドリクガメ(20cm):ヨツユビリクガメ、ロシアリクガメとも。草食性。比較的飼いやすい。
- ギリシャリクガメ(15~30cm):ギリシャのモザイク模様から命名。草食性。比較的飼いやすい。
- ヘルマンリクガメ(20cm):ヒガシとニシヘルマンがいる。草食性。比較的飼いやすい。
- マルギナータリクガメ(25~40cm):フチゾリリクガメとも。草食性。比較的飼いやすい。
- エロンガータリクガメ(30cm以上):草食傾向の強い雑食性。比較的飼いやすい。
- エジプトリクガメ(12cm):小型で人気があったが、現在はワシントン条約Ⅰに指定され入手困難。草食性。
- ソリガメ(25cm):オスは首の下の腹甲板が前に出てくる。肉食傾向が強い雑食性。かなりの希少種。
- インドホシガメ(25~30cm):メスがオスよりも大きくなる。草食性。飼育は難しい。
- パンケーキリクガメ(20cm):平らで薄く軟らかい甲羅が珍しい。草食性。飼育は比較的難しい。
- クモノスガメ(12~15cm):マダガスカル島にのみ生息する小型のカメ。草食性。
- ヒラオリクガメ(12~15cm):マダガスカル島にのみ生息する小型のカメ。草食性。飼育は難しい。
- ベルセオレガメ(22cm):背甲の後方1/3ほどに蝶番がある。雑食傾向の強い草食性。
- ナタールセオレガメ(15cm):ベルセオレガメの近種。雑食傾向の強い草食性。
- ケヅメリクガメ(76cm):尾の付け根にケヅメ状の突起があることが特徴。
- ヒョウモンガメ(65cm):美しいヒョウ柄の模様が特徴。草食性。
- ホウシャガメ(50cm):ワシントン条約Ⅰに指定。放射状のラインが特徴。草食性。
- アカアシガメ(40~50cm):四肢に赤色の鱗があるのが特徴。雑食性。
- キアシガメ:(60cm以上):四肢に黄色の鱗があるのが特徴。雑食性。
- アルダブラゾウガメ(120cm以上):ガラパゴスゾウガメに似る。リクガメの中では最大種。草食性。
リクガメの寿命は50年以上と言われ、人間にとって一生の付き合いになりうる存在なんです。
飼っている途中で持て余したとしても、リクガメの場合、日本の自然界でひとりで生きる術はありません。
特に大きくなる種類は、成体(おとな)になった大きさを実際に動物園やショップで確認してからにしましょう。
また飼育方法もしっかり勉強して、実際に可能かどうか判断しなければなりませんよ。
では、いろいろなリクガメの種類とその特徴についてみていきましょう。
大きさと飼育のしやすさで選ぶならこの種類!
リクガメは大きさも飼育の難易度もさまざま。
小さいからといって飼育が易しいとは言えないようです。
また生息地も温帯から熱帯・亜熱帯まで分布し、乾燥した環境を好むものや多湿を好む種類もいます。
さらに食性も草食性から雑食性まであることから、エサの工夫も必要ですね。
ホルスフィールドリクガメ
- 分布:ロシア(カスピ海東側)、アフガニスタンなど。
- 大きさ(甲長):20cm
- 特徴(外見):四肢のツメが4本ある。リクガメの中では甲羅は平たい部類。
- 別名(亜種):別名ヨツユビリクガメ、ロシアリクガメとも。
- 環境(自然下):砂漠地帯、ステップ地帯、乾燥地帯などに生息。関東以南では屋外飼育や冬眠も可能。
- 温度・湿度:環境温度は昼25℃、夜は22℃。ホットスポットは30~35℃。湿度30~50%。
- 食性(エサ):草食性。野菜や野草を与える。
- アドバイス:比較的飼いやすいが、個体の産地で生活環境が異なる。乾燥した環境を保つ。
ギリシャリクガメ
- 分布:南ヨーロッパ、西南アジア、北アフリカなど。
- 大きさ(甲長):15~30cm
- 特徴(外見):ギリシャのモザイク模様から命名。後肢の付け根にケヅメ状の鱗がある。
- 別名(亜種):トルコギリシャリクガメなど。
- 環境(自然下):低木の密集地帯に生息。冬は茂みに穴を掘って冬眠する。
- 温度・湿度:環境温度は昼25℃、夜は22℃。ホットスポットは30~35℃。湿度30~50%。
- 食性(エサ):草食性。野菜、野草、干し草を与える。
- アドバイス:比較的飼いやすい。乾燥した環境を保つ。
ヘルマンリクガメ
- 分布:イタリア、南フランス、ギリシャ、ユーゴスラビア、ブルガリアなど。
- 大きさ(甲長):20cm
- 特徴(外見):ギリシャリクガメに似る。臀甲板(甲羅の一番後の部分)が2枚、尾に爪があるのが特徴。
- 別名(亜種):ヒガシヘルマン(低温に強く屋外飼育や冬眠も可能)とニシヘルマンがいる。
- 環境(自然下):低木の湿地帯、草地や森林などに生息。四季の変化がある地域。冬は茂みに穴を掘って冬眠する。
- 温度・湿度:環境温度は昼25℃、夜は22℃。ホットスポットは30~35℃。湿度50~60%。
- 食性(エサ):草食性。散歩をさせると自由に野草を食べる。穴を掘ってミミズなども食べる。
- アドバイス:比較的飼いやすい。活動的なので複数飼いは不向き。保湿する。
マルギナータリクガメ
- 分布:ギリシャ、アルバニア南部。
- 大きさ(甲長):25~40cm
- 特徴(外見):成長に伴い後側の甲板が反り返ってくる(異常ではない)。背甲は黒っぽくなる。
- 別名(亜種):別名フチゾリリクガメとも。
- 環境(自然下):半乾燥地帯の森林に生息。
- 温度・湿度:環境温度は昼25℃、夜は22℃。ホットスポットは30~35℃。湿度30~50%。
- 食性(エサ):草食性。野菜を中心に果物も与えるとよい。飲み水は必要。
- アドバイス:比較的飼いやすい。乾燥した環境を保つ。
エロンガータリクガメ
- 分布:中国南部、インド北部、マレーシアなど
- 大きさ(甲長):30cm以上
- 特徴(外見):甲羅の色は地域によって変わる。成体では長方形に近くなる。
- 環境(自然下):高地の森林に生息。森林にいるので薄暗い方が活発。
- 温度・湿度:環境温度は昼25℃、夜は22℃。ホットスポットは30~35℃。湿度60~80%。
- 食性(エサ):雑食傾向の強い草食性(植物や熟したバナナ、マンゴー、パパイヤ、ナメクジ、昆虫を食べている)。
- アドバイス:比較的飼いやすい。乾燥にも強いが、多湿の環境を保つ。
エジプトリクガメ
- 分布:リビア、南イスラエル、エジプトなど。
- 大きさ(甲長):12cm
- 特徴(外見):尾の先にトゲのような鱗がある。
- 環境(自然下):乾燥地帯に生息。
- 温度・湿度:環境温度は昼25~28℃。ホットスポットは30~35℃。湿度30~50%。
- 食性(エサ):草食性。野菜や果物を与える。細かく刻んで与えるとよい。
- アドバイス:乾燥した環境を保つ。飼育は難しい。ワシントン条約Ⅰに指定。入手困難。
ソリガメ
- 分布:南アフリカ南部、ナミビア南部など
- 大きさ(甲長):25cm
- 特徴(外見):オスがメスの2倍ほどの大きさになる。オスは首の下の腹甲板が前に出てくる。
- 環境(自然下):森林や半砂漠地帯に生息。
- 温度・湿度:環境温度は25℃前後。ホットスポットは30~35℃。湿度30~50%。
- 食性(エサ):肉食傾向が強い雑食性(多肉植物や草、昆虫などを食べている)。昆虫やミミズも与える。
- アドバイス:多湿にとても弱いため乾燥した環境を保つ。かなりの希少種。
インドホシガメ
- 分布:インド、パキスタン、スリランカなど
- 大きさ(甲長):25cm
- 特徴(外見):背甲の各甲板に星形の放射模様が7~12条入る。
- 別名(亜種):放射模様が6条しかないビルマホシガメ(絶滅危惧種)とは別種。
- 環境(自然下):平地の草原、森林などに生息。湿度の高いところに棲むが乾燥地にも移動する。
- 温度・湿度:環境温度は昼25℃、夜は22℃。ホットスポットは30~35℃。湿度50~60%。
- 食性(エサ):草食性。野菜や野草を中心に昆虫やミミズも与える。結石予防に水分をとらせる。
- アドバイス:多湿と乾燥を往来するので高湿度にも耐えるが、ケージは蒸れないようにする。
パンケーキリクガメ
- 分布:ケニア、タンザニア
- 大きさ(甲長):20cm
- 特徴(外見):平らで軟らかい甲羅が特徴。岩場に入り込み甲羅を膨らませることで身を守る。
- 環境(自然下):乾燥地帯の岩場に生息。
- 温度・湿度:環境温度は昼27℃以上、夜22℃。ホットスポットは35℃以上。温度差を好む。湿度30~50%。
- 食性(エサ):草食性(多肉植物や草を食べている)。
- アドバイス:乾燥した環境を保つ。シェルターは高さのない大きめのものを(岩を積み上げても)。
クモノスガメ
- 分布:マダガスカル島南部沿岸
- 大きさ(甲長):12~15cm
- 特徴(外見):ドーム型の甲羅にクモの巣様の模様が入る。
- 別名(亜種):キバラクモノスガメ、ミナミクモノスガメ、キタクモノスガメの3亜種。
- 環境(自然下):熱帯雨林から乾燥した落葉樹林まで多様な地域に生息。
- 温度・湿度:環境温度は昼25℃、夜は22℃。ホットスポットは30~35℃。湿度60~80%。
- 食性(エサ):草食性(草の芽、果物、キノコなどを食べている)。葉物を中心に果物も与える。エサ食いが悪いので細かく刻む。
- アドバイス:乾燥すると夏眠することも。多湿の環境を保つ。温水をかけてもよい。
ヒラオリクガメ
- 分布:マダガスカル島西部の沿岸
- 大きさ(甲長):12~15cm
- 特徴(外見):甲羅は平らで細長い。甲板ごとに模様がある。
- 環境(自然下):熱帯の森や乾燥した落葉樹林に生息。落ち葉などが積もった場所にいるので薄暗い方が活発。
- 温度・湿度:環境温度は昼25℃、夜は22℃。ホットスポットは30~35℃。湿度60~80%。
- 食性(エサ):草食性(木の葉や枝、果物などを食べている)。野菜中心だが、餌付く前は熟した果物を与えるとよい。
- アドバイス:多湿の環境を保つ。飼育は難しい。
ベルセオレガメ
- 分布:アフリカ大陸中央部と南部
- 大きさ(甲長):22cm
- 特徴(外見):背甲の後方1/3ほどのところに蝶番があるのが特徴。尾を引っ込めてフタをする。
- 環境(自然下):乾燥した草地、湿った森林など幅広く生息。
- 温度・湿度:環境温度は昼25℃、夜は22℃。ホットスポットは30~35℃。
- 食性(エサ):雑食傾向の強い草食性(落ち葉、キノコ、果物、ナメクジなどを食べている)。野菜を中心に果物、鶏レバーやハツも少量与える。
- アドバイス:個体によって乾燥、多湿の好みが分かれる。2つの環境を作って居心地のよい方で確定する。
ナタールセオレガメ
- 分布:モザンビーク
- 大きさ(甲長):15cm
- 特徴(外見):ベルセオレガメの近種。後ろ足の裏側に爪のような鱗がある。
- 環境(自然下):乾燥した草地、湿った森林など幅広く生息。
- 温度・湿度:環境温度は昼25℃、夜は22℃。ホットスポットは30~35℃。
- 食性(エサ):雑食傾向の強い草食性(落ち葉、キノコ、果物、ナメクジなどを食べている)。野菜を中心に果物、肉類、昆虫などを与える。餌付くまでは熟した果物や動物性のものを与える。
- アドバイス:個体によって乾燥、多湿の好みが分かれる。2つの環境を作って居心地のよい方で確定する。
最大種は120cm以上にも成長
ここでは、40cm以上の大きさに成長するものを「大型」としてまとめてみましょう。
室内でも十分なカメ専用のスペースを確保するか、庭にカメ用の温室をつくるぐらいの準備は必要ですよ。
ケヅメリクガメ
- 分布:アフリカ大陸中央部
- 大きさ(甲長):76cm(アフリカで最大)
- 特徴(外見):尾の付け根にケヅメ状の突起があるのが特徴。
- 環境(自然下):サバンナやアカシアの灌木の密集地に生息。
- 温度・湿度:環境温度は昼25℃、夜は22℃。ホットスポットは30~35℃。湿度60~80%。
- 食性(エサ):草食性。葉物を中心にして野菜を与える。
- アドバイス:乾燥すると夏眠することも。庭に温室やカメ小屋を作る。パネルヒーターを置くとよい。丈夫で育ちやすい。
ヒョウモンガメ
- 分布:スーダン、エチオピア、南アフリカなど。
- 大きさ(甲長):65cm
- 特徴(外見):甲羅のヒョウ柄の模様が特徴。日光が不足すると白っぽくなることも。
- 別名(亜種):ナミビアヒョウモンガメ(亜種)など。
- 環境(自然下):乾燥地帯に生息。
- 温度・湿度:環境温度は昼25~28℃。ホットスポットは30~35℃。湿度30~50%。
- 食性(エサ):草食性。水分の多い野菜を与える。水分補給が必要。
- アドバイス:多湿に弱いので乾燥した環境を保つ。庭に温室やカメ小屋を作る。
ホウシャガメ
- 分布:マダガスカル島南部
- 大きさ(甲長):50cm以上
- 特徴(外見):ワシントン条約Ⅰに指定。放射状のラインが特徴。
- 環境(自然下):半砂漠乾燥林や周辺の岩場に生息。
- 温度・湿度:環境温度は昼25~28℃。ホットスポットは30~35℃。湿度30~50%。
- 食性(エサ):草食性(多肉植物、果物、キノコを食べている)。野菜、野草、果物を与える。
- アドバイス:乾燥した環境を保つ。たまに霧吹きなどで湿らせるとよい。
アカアシガメ
- 分布:中米から南米の熱帯
- 大きさ(甲長):40~50cm
- 特徴(外見):四肢に赤色の鱗があるのが特徴。成長してくると甲羅が「ひょうたん型」になる。/li>
- 環境(自然下):熱帯雨林やサバンナに生息。
- 温度・湿度:環境温度は最低25℃で高めに設定。ホットスポットは30~35℃。湿度60~80%。
- 食性(エサ):雑食傾向の強い草食性(多肉植物、果物、ミミズ、ナメクジ、昆虫などを食べている)。野菜を中心に配合飼料、鶏のレバー、ハツなども与える。
- アドバイス:多湿の環境を保つ。
キアシガメ
- 分布:コロンビア、ベネズエラ、ブラジルなど。
- 大きさ(甲長):60cm以上
- 特徴(外見):四肢に黄色の鱗があるのが特徴。
- 環境(自然下):熱帯雨林やサバンナに生息。
- 温度・湿度:環境温度は最低25℃で高めに設定。ホットスポットは30~35℃。湿度60~80%。
- 食性(エサ):雑食傾向の強い草食性。野菜を中心に配合飼料、鶏のレバー、ハツなども与える。
- アドバイス:多湿の環境を保つ。大きくなるので庭に温室やカメ小屋を作る。浅い水場も作るとよい。
アルダブラゾウガメ
- 分布:アルダブラ諸島、セイシェル諸島。
- 大きさ(甲長):120cm以上(リクガメの中では最大種)
- 特徴(外見):ガラパゴスゾウガメに似るが頂甲板(頭の真後ろの1枚)があることで区別する。
- 環境(自然下):海岸沿いの草原、内陸部の低木林、マングローブの湿原などに生息。
- 温度・湿度:子ガメの頃はケージで温度管理をしっかり行う。真夏以外は温室で保温する。
- 食性(エサ):草食性(屍肉も食べている)。葉物を中心に果物も与える。
- アドバイス:大きく運動量もとても多いため、屋外に広い飼育スペースがなければ飼育は困難。
いかがでしたか?
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ゾウガメは爬虫類の中でも親しみやすい存在です。
十分な環境を整えて長く可愛がってあげましょう。