野草図鑑【春編】。食用にできるおすすめの11種を紹介!

野や里、山や林、そして水辺にたくさんの野草が群生しています。
それらをよく見れば意外にも美しく食用になる種類もありますよ。
今回は、春の季節に目にする食べられる野草を図鑑形式で紹介しましょう。
春の野草図鑑
春の野草と聞いて「春の七草」を思い浮かべる方も多いでしょう。
セリ、ナズナ、オギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロの7種ですね。
しかし実際には、オギョウはハハコグサ、ハコベラはハコベ、ホトケノザはコオニタビラコ、スズナはカブ、スズシロはダイコンのこと。
ハハコグサやハコベ、ナズナは道端や畑、セリやコオニタビラコは水田で採取することができるとても身近な植物なんですよ。
誰もが知る春の七草以外にも食べられる野草はあります。
今回登場する野草たちをまとめてみましょう。
- セリ(夏の野草:春の新芽を食べる)
- ナズナ(ペンペングサ)
- ハハコグサ
- ハコベ(ミドリハコベ)
- コオニタビラコ
- フキ(フキノトウ)
- ユキノシタ
- ノビル
- オランダガラシ(クレソン)
- ハマダイコン
- ヨモギ(秋冬の野草:春の若葉を食べる)
食用にできるおすすめの11種を紹介!
それでは紹介していきましょう。
すべて食べられるものばかり。
また思った以上に美しい花を咲かせることに驚かれる種類もありますよ。
セリ
セリ科の多年草。
水田や小川のほとりで小さな白い花を咲かせる。
春のやわらかな新芽が食用となる。
高さは20~50cm。
花期は7~8月。
ナズナ(ペンペングサ)
アブラナ科の越年草。
道端や畑で見られる。
茎に付く三角の果実が三角形で、三味線のバチを連想させることがペンペングサの名の由来とも。
高さは10~50cm。
花期は3~6月。
ハハコグサ(オギョウ)
キク科の多年草。
道端や畑でつぶつぶの黄色い花を咲かせる。
高さは15~30cm。
花期は4~6月。
ハコベ(ミドリハコベ)
ナデシコ科の越年草。
道端や畑で見られる。
白い花びらは5枚だが、深い切れ目があるため10枚に見える。
高さは10~30cm。
花期は3~9月。
コオニタビラコ
キク科の越年草。
葉と茎が食べられる。
オニタビラコ(20~100cm)より小型で、高さは4~20cmほどだが、花は大きめ。
花期は3~5月。
フキ(フキノトウ)
キク科の多年草。
山や野原で見られる。
地下茎のため地面から葉が生えているように見える。
葉の柄は直径1cmほどで食用としておなじみ。
早春にみられる若い花茎も「フキノトウ」として春を告げる食材。
高さは30cmほど。
花期は3~5月。
ユキノシタ
以前は家の裏庭などによく植えられた。
雪の下でも葉が枯れないというところから名づけられた。
花は美しく独特の形。
若い葉はてんぷらにして。
やけどに効く薬草としても用いられる。
高さは20~50cm。
花期は5~7月。
ノビル
ユリ科の多年草。
山や道端、土手で薄紫色の美しい花を咲かせる。
早春、25~30cmの細い葉を食用にする。
ネギのような香り。
土の中に丸い鱗茎があり、生で美味しく食べられる。
高さは50~80cm。
花期は5~6月。
オランダガラシ(クレソン)
アブラナ科の多年草。
清流沿いで見られる。
ヨーロッパ原産の種が野生化した。
おなじみのクレソンのこと。
高さは30~50cm。
花期は4~8月。
ハマダイコン
アブラナ科の越年草。
もともとダイコンは地中海沿岸から中近東が原産。
それが日本に入って野生化した。
砂浜に生える。
あまり太くないが根はダイコン同様に食べられる。
高さは30~70cm。
花期は4~6月。
ヨモギ
キク科の多年草。
山野のほか道端や荒れ地で見られる。
早春の若葉を餅にまぜたり天ぷらにする。
葉裏面の綿毛はお灸のもぐさにも用いられる。
高さは50~120cm。
花期は9~10月
いかがでしたか?
身近に自生する野草たち。
食べられると分かればますます親近感が湧いたのでは?
本稿があなたのボタニカルライフの参考になれば幸いです。